秋風の心地よい10月中旬の夕方。都内の閑静な住宅地で、夫と一緒に2匹の愛犬を散歩させていた、柴田理恵(59)。
実は、小さいほうの黒い1匹は富山で暮らす実母・須美子さん(89)から引き取った犬だった――。

柴田が母の近況を明かしたのは、9月28日に放送された『徹子の部屋』(テレビ朝日系)。

「父が亡くなって2年経った昨年の秋、体の調子を崩してうちの母が半年くらい入院しちゃって。
最初はね『お父さんが呼びに来たんだな』ってくらい、衰えてしまって。要介護4になってしまったんです……」

そこで月に1度以上は母の元を訪ね、世話をしていたという柴田。そんななか、須美子さんに劇的な変化が訪れたという。

「元気になって4月に退院して(中略)それで、要介護4から要介護1に戻ったんですよ!」

“要介護4”とは、歩行や排泄が1人ではできない状態のことで、介護レベルは2番目に高い。
それに比べて“要介護1”は身の回りのことはほとんど1人ででき、杖などの支えがあれば歩行も問題ない状態のことだ。
つまり“寝たきり”に近かった須美子さんが、たった半年で歩けるようになったというのだ。この“奇跡の回復”はどのようにして叶ったのだろうか――。
本誌は富山県内にある須美子さんの実家「宮田旅館」を訪れ、そこで働く親戚の女性から詳しい話を聞くことができた。

「もともと持病のせいで頸椎が圧迫されていて、さらに犬の散歩中に転んで、あばら骨を折ってしまったんです。
以来、“犬は危ないから”と、りーちゃん(理恵)が引き取ることに。それからはすぐ熱が出るようになって、腰も悪くなりました
寝たきりになり、本人も『もう死にたい』と……」

だが、近所の総合病院に入院し、須美子さんはリハビリに一念発起。みるみるうちに回復し、隣の施設に移ったという。
一時は「死にたい」と漏らすほど弱気になっていた須美子さんがかつての強さを取り戻したのは、娘からの“鬼のリハビリ指令”があった――
柴田は前出の『徹子の部屋』で須美子さんの入院当時の様子をこう明かしている。

「母は教師の仕事をやめてからも、保育園とか小学校とかにお茶を教えに行ってたんですね。だから『じゃあ、目標を持とう! また子供たちにお茶を教えに行くんだよ。
だから、元気になるんだ!』って言ったんです。やっぱり寝てると足が衰えるので、『歩く練習しなさい』『リハビリ行きなさい』『頑張れ、頑張れ!』ってやりました」

要介護4の89歳にはスパルタすぎるとも思えるが、10年に出版された著書『台風かあちゃん』(潮出版社刊)をひも解くと、柴田と須美子さんだからこその愛のかたちが見えてくる。

《理恵 (田舎にいる高齢の親を)中には、「東京に呼ぼう」という連中もいるわけ。(中略)でも、うちは絶対に無理、というか、ダメだろうな、と。》

http://news.livedoor.com/article/detail/15534711/
2018年11月2日 6時0分 女性自身

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