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■妻・福田萌の“擁護”もピント外れ? 

「オリエンタルラジオとしてのレギュラー出演を含めると、中田さんは依然として7本のレギュラー番組を持っています。これを『干されている』と形容するのは、少なくともテレビ業界に関わる者としては、無理があると言わざるを得ません」(番組制作の関係者)

 では、なぜ「ビビット」と「ヒルナンデス!」の出演が終わってしまったのか。番組制作の関係者は「はっきり言えば、中田さんがつまらないからです。使いづらくなってきたのが根本的な理由でしょう」と一刀両断する。

「中田さんはデビュー1年目から大ブレイクを果たします。その頃から『生意気』、『高飛車』、『天狗』と有名でした。消えそうで消えず、お笑いの世界で持ちこたえますが、慶應大学の経済学部を卒業しているという学歴を利用し、近年はコメンテーターの世界に飛び込んで注目を集めていました」

 だが、視聴者ならご存じだろうが、中田の発言はどんどん辛辣な内容になっていた。

「戸惑っておられる視聴者も、少なくなかったのではないでしょうか。もちろん番組スタッフも、使いづらさを感じていきます。そして、コメンテーターとして番組で発言したものではありませんが、中田さんの辛辣さが遺憾なく発揮されたのが、松本さんに対する言及だったわけです。あれも『大先輩に噛みつくなんて、中田は元気がいい』と快哉を叫んだ人は皆無だったでしょう。大半はドン引きしたと思います」(同・番組制作の関係者)

 要するにテレビ業界のタブーに触れたとか、そんな大げさな話ではないのだ。近年の中田は、テレビの視聴者から人気を得られず、テレビの作り手からも信頼を失っていた。そこで「ビビッド」と「ヒルナンデス!」は更新の時期を迎え、落ち目の中田を切った。それだけの話だ。2番組の“卒業”は“リストラ”と表現したほうが正確かもしれない。

 そして妻の福田萌は、夫である中田が「干されていない。仕事を整理しただけだ」と週刊女性の取材に答えたにもかかわらず、10月10日に Twitterで、以下のように呟いた。

《夫の中田敦彦がテレビ干されたとお騒がせしていますが、もし仮に彼を干した人物がいるのなら、それは紛れもなく“私”です。(編集部註:改行略)「ワークライフバランスは!?」「子育て手伝え!!」と言い続けた結果、このようになってしまいました。そのことについてお詫び申し上げます》

 先の番組制作の関係者は、「これもピントがずれています」と苦笑する。

「別に奥さんが仕事をセーブさせたり、子育て参加を求めたりしたことが原因で、中田さんの人気が落ちたわけではありません。彼の人気が落ちたのは、あくまでも彼の責任です。ピント外れの擁護は、さらなる炎上を招くだけで、実際にそうなっています。ご主人が面白くないからクビになったと再認識すれば、あんな冗談みたいなツイートは行わなかったでしょう」

 10月10日、「中田敦彦のオールナイトニッポンPremium」で、自身が手掛けた「定価1万円を超える『幸福洗脳』 Tシャツ」がバカ売れしたことを発表した。

「先週1日分の儲けは、先輩方のギャラ半年分を上回った」と豪語、やはり視聴者の顰蹙を買った。ここまで徹底していると、露悪的に汚れ役を演じているのかもしれない。

 久米宏(74)は17年9月に上梓した『久米宏です。 ニュースステーションはザ・ベストテンだった』(世界文化社)の中で、「6割の視聴者に嫌われ、4割の視聴者からは好感を得られるのが最も注目度が高い」と判断、アナウンサーとして意識的にキャラクターを作りあげていたことを明かした。

 この証言を援用すれば、果たして中田・福田夫妻は、何割の視聴者に嫌われ、何割の視聴者に好かれているのだろうか……? 

週刊新潮WEB取材班

2018年10月19日 掲載