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元横綱輪島が生前、元貴乃花騒動で「相撲発展のために協力しろと言ってやりたい」

横綱、北の湖とともに「輪湖時代」を築いたが、現役時代、輪島さんは元貴乃
花親方(花田光司氏)の父で元大関の初代貴ノ花(故二子山親方、享年55)
と親しく、毎晩のように飲み歩く仲だったという。



「初代貴ノ花とは、オレが日大の相撲部時代から親しかった。貴ノ花と藤
田紀子さんとのキューピッド役はオレなんだ。最初のデートも同席し、
メシもオレのおごりだよ。いつしか2人が付き合いだして本当に結婚しちゃった。
だから、よく貴ノ花の家に遊びに行って、ただ飯、ただ酒だったよ」と笑って
思い出を語っていた輪島さん。

 輪島さんは若貴兄弟が幼いころ、稽古をつけた思い出も記者に明かしていた。

「貴乃花も若乃花も子供のころからよく知っているよ。まだ2人が幼稚園に行く
くらいだったかな。自宅に行って『ぶつかってこい』って稽古をつけてやった
んだ。どっちも相撲取りになれば、大物だ、さすがに血筋、センスがあると
思った」

 相撲界を去ってからも、テレビで相撲中継は欠かさず見ていた。輪島さんの後
援者によれば、大親友の貴ノ花の息子、若乃花や貴乃花の取組が終わると、電話
してきて解説したという。

 1995年九州場所で兄の若乃花、96年初場所では同門の貴ノ浪が優勝し、2場所
連続で貴乃花は賜杯を逃した。しかし、輪島さんは後援者にこう語っていた。

「2場所連続決定戦で負けたのは、力量以上に心の実力。相撲は心技体。あの子
なら改めてそれを思い知ったはず。相撲はまず心が充実すれば、技と体はついて
くる。貴乃花は無敵だ。次の場所からは、また快進撃がはじまるぞ」

 その言葉を聞いた後援者は当時、貴乃花の師匠だった二子山親方に伝えた。

 貴乃花は輪島さんの予言どおり、96年春場所から4場所連続で優勝したのだ。後
援者はこう振り返る。

「輪島さんは、若乃花と貴乃花については、とても気にかけていた。晩年、兄弟
の仲が険悪になり、大騒動に発展したときは『2人を子供のころから知っている俺
が間に入って相撲発展のため協力しろと言ってやりたい』とも語っていました」