スポーツ紙「すんなり矢野じゃ盛り上がらんわ。つまんね」


阪神電鉄が抱えるお家事情もある。関西経済に詳しい経済ジャーナリストがこう言う。

「藤原会長は阪神電鉄の親会社である阪急阪神HDのナンバー4。たとえ、矢野さんが就任を受諾したとしても、
阪急阪神HDがすんなり受け入れるかどうか。阪神電鉄にはすでにHDのナンバー2で阪急電鉄の杉山社長が
取締役として加わっており、その影響力は営業面に及んでいる。坂井オーナーと金本監督が退任することになったのは
甲子園で大きく負け越すなど成績不振によってファンの求心力が低下、昨年は303万人を動員した観客動員が
今年は290万人に減少したことも大きい。おまけにCS進出も逃した。観客が減れば甲子園までの阪神電車の乗客が減る。
グッズの売り上げも落ちる。今季は10億円以上の減収は必至です。HDはここを問題視している。
坂井オーナー時代のようにHDが新オーナーの藤原会長に監督人事を一任するならともかく、6月の株主総会を境に流れは変わった。
矢野監督で客を集められるのか、ファンが喜ぶのか。そこをHDがどう判断するかでしょう」

矢野監督でスンナリ決まるとは限らない。OBの岡田彰布氏(60)、掛布雅之オーナー付シニアエグゼクティブアドバイザー(63)が
候補から消えないのは、そんな事情があるからなのだ。