連敗中のチームに風間監督はどんな働きかけをしたのか?

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風間監督の誰をも楽しませるサッカーを目指す挑戦はこれからも続く。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)
 
 名古屋で指揮を執り2年目の今季、風間八宏監督は落差の激しいシーズンを送っている。それでも「自分たちのスタイルはどんな時も変わらない」と、自らの信念を貫き続ける。
 
 3節からは15試合未勝利の暗闇のトンネルも経験。ただ、連敗中も不安を感じることはなかったという。
「周りが右往左往しようが、自分たちの進むべき方向はブレなかったからね。それに名古屋は新しいものを作っている段階で、ただ単に目先の結果を求めるのではなく、どう勝つかを考えなくてはいけない。その意味で勝敗に一喜一憂しているようでは、未来は築けないし、新しい自分たちにもなれない。試合に敗れても落胆するのではなく、次の試合のことを考えることが大切だった」
 
 とはいえ、連敗中のチームにとって、自分たちのサッカーを信じ、貫くことはたやすくはないだろう。風間監督は、選手たちにどのようなアプローチで接したのだろうか。
「一番無駄なことは結果が出ない原因を、自分の手の届かないところに見い出してしまうこと。だから人のせい、物のせいにするなとはいつも言っていて、『あそこのグラウンドが悪かった』と言い訳をしても仕方がない。自分自身がそういうピッチでも自由にプレーできるようになれば良いだけであって、楽な道を探しても意味がない。ただ、そういう点で選手たちはすごく成長している。全体トレーニングでも、自主トレーニングでも目的を持って自ら行動する選手が増えた。就任当初はそういう面が足りないと感じ、このチームをどうプロの集団にしようか考えていたから、進歩だよね」
 
 ロシア・ワールドカップでの中断期間には岐阜でキャンプも行ない、復調のきっかけとしている。そこで強調したのは“数字”だったという。
「言葉や映像を使って“見えるもの”を増やすこともできるけど、この夏は数字を強調した。パスを止めてから何秒でシュートを打つべきだとかね。そうすると選手は丁寧にやるようになって、よりクオリティが上がる。それと意識させたのはフィジカルの数値。もともと数字というのは僕にとっては大したものではないんだけど、自分の今の状態を知るには大切な要素だし、周囲の選手と自分の数値を比べることによって考えることもあったと思う」

つづく

10/6(土) 6:30配信 サッカーダイジェスト
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