連載50周年を迎えた劇画「ゴルゴ13」の世界を紹介する展覧会が神奈川県の川崎市市民ミュージアムで開催されている。

貴重な原画展示のほか、作者さいとう・たかをさん(81)の仕事場も再現されている。

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国籍不明のA級スナイパー・デューク東郷を主人公に据えた「ゴルゴ13」は昭和43年11月に青年漫画誌「ビッグコミック」(小学館)で連載が始まった。
1度の休載もないまま半世紀。商業誌の連載作品としては国内最長記録だ。単行本などの総発行部数は2億部を突破している。

9月21日の開幕式に出席したさいとうさんは、「漫画家になって63年のうち(ゴルゴ13は)50年だから奇跡のよう。
作品は描き終えたら自分とは関係なくなる。読者のもので、出版社のもの。よくぞ読んでいただいた」と感謝の言葉を述べた。

展示は5章構成で、「軌跡」のコーナーでは全エピソードから選び抜かれた原画39点を展示。
ポーカーフェースのゴルゴが謝ったり、笑ったりした珍しい場面がまとめてある。
連載開始時、当時のさいとうさんより1歳上の32歳に設定したが、連載が進むうちに顔が変わっていくのもみてとれる。

映画撮影のカメラワークのような構図、世界情勢を反映させたかのようなストーリーが特徴の「ゴルゴ13」に必ず登場するのが狙撃シーン。
銃器を詳細に描くため、ふだんは仕事場の「武器庫」に収納されている「アーマライト」などモデルガンが展示されているほか、
自身が脚本を手がけた「海へ向かうエバ」など、作中に登場した魅力的な女性キャラクター100人が壁面に並べられたさまは圧巻だ。

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人物、背景、脚本など複数の担当者=プロダクション制で、大人向けの作品が生み出される精緻な過程も、「制作」のコーナーで紹介されている。
「ゴルゴは自らの中にある観念で動いており、普通の社会では生きていけない。私はゴルゴと同じような人格で見られることが多いが、困るね。
よく言うことを聞いてくれる役者と(演出する)監督のような関係」と話すさいとうさんは、「生きている間、描ける間は続けていきたい」と宣言していた。(伊藤洋一)

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「さいとう・たかを ゴルゴ13 用件を聞こうか……」は11月30日まで。月曜休館(10月8日は開館)。一般1200円、学生・65歳以上1000円、中学生以下無料。

http://news.livedoor.com/article/detail/15397460/
2018年10月4日 10時33分 産経新聞

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