今や日本一有名なジャーナリストにして、誰もが認めるご意見番として知られる池上彰さんが出演した番組をめぐって、
「ヤラセ番組だ」とする指摘がネットを中心に相次いでおり、大騒動となっている。

 大騒動の発端となっているのは、今月7日に放送されたテレビ番組、
『池上彰スペシャル 池上彰×子供×ニュース 痛快ギモンに大人も納得SP』(フジテレビ系、21時00分〜22時52分放送)だ。

この回の議題は、「@なぜ日本は米国のご機嫌ばかりとるの?」「A政治家はなぜしらを切るの?」
「Bトランプ大統領は世界征服考えてる?」だった。

 騒動が起きたのは、放送後のことだ。

 番組を見て違和感を感じた視聴者たちが、出演していた子どもたちについて調べたところ、
その多くが芸能事務所に所属する子役タレントだったことが判明したのだ。こう指摘する者の中には、その裏付けとして、
番組に出ている時の写真と芸能事務所の宣材写真を較べて公開する者まで出現。
ネットの情報を総合すると、現在は削除済みではあるものの、番組出演情報を告知していた芸能事務所もあったという。

 しかし、番組で最後に流されるクレジットには、「協力先」として2つの小中学校の名前が挙げられていただけ。
そこに芸能事務所の表記はなかった。

 これらのことから、政治というテーマを扱う番組において、子どもたちを子役であることを明かさずに出演させ、
「一般の子どもと思わせる印象操作だ」「発言内容は大人が考えた台本だったのではないか」と
“ヤラセ”疑惑が持ち上がり炎上しているのだ。

 多くの人が“ヤラセ”を感じたというシーンの一つに、子役のひとりがこんな発言をするものがあった。

 小学校6年生の女の子は、「日本はアメリカのご機嫌取りばかりに見えるのはなぜ?」と質問し、
続けて「安倍総理はトランプ大統領をとても大切にしているように思えるけど、トランプ大統領からみるとそうじゃないような気がする。
トランプ大統領が“校長先生”で安倍総理は“担任の先生”みたいに見える」と発言したのだ。
小学6年生にしては、大人顔負けの鋭い指摘と言えるだろう。
そして、この女の子が「劇団ひまわり」の子役だったことが判明し、「絶対に裏で大人が言わせてる」などと批判されているのだ。

 ところが、この質問に対して池上彰さんは、
「すごいよね、子どもは。ここにいるゲストの大人だってこんなこと怖くて言えないことをズバリ言うもんね」と驚きを見せるのだった。

 このシーンについて、ネット上では、次のような意見が噴出した。

「池上さん、こんなヤラセを堂々とテレビでやってて恥ずかしくないんですか? わかりやすい授業をやっていたときは見てましたけど、
堂々とヤラセをやるようになって全く興味を失いました。むしろ失望しかないですね」

「同じ『ヤラセ』でも、バラエティー番組のヤラセと、情報番組のヤラセと、ノンフィクションのヤラセでは意味が違う。
バラエティー番組のヤラセは演出、情報番組のヤラセは情報操作、ノンフィクションのヤラセは嘘」

「この子どもたちにギャランティー発生するのならアウトですね。子ども集める時間なかったから、
プロの子どもに集まってもらいました、とテロップ流すべき。視聴者にはその時点でヤラセとわかるからその先見なくなるけどねw」

 まとめると、多くの人が“ヤラセ”と認識しているようである。