イングランド・プレミアリーグに所属するリバプールのユルゲン・クロップ監督は17日、W杯ロシア大会でネイマールが見せた大げさな演技を擁護し、同選手の脅威を完全に抑え込むのは不可能だと述べた。

 W杯ロシア大会(2018 World Cup)で世界最高額選手のネイマールは、そのパフォーマンスに対して喝采を浴びることはほとんどなく、逆にけがをしたふりをしたためにあざけりの対象となったほか、母国ブラジルも準々決勝でベルギーに敗れた。

 しかし、18日に行われる欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)で、ネイマールが所属するパリ・サンジェルマン(Paris Saint-Germain、PSG)をホームに迎えるクロップ監督は、同選手が今年2月に足を骨折してその後のクラブでの試合を欠場したことで、W杯期間中のコンディションは万全なものではなかったと主張している。

「W杯での数試合を見たが、人々がああいったこと(ネイマールの演技)について話しているのは知っていたし、ネイマールも少し過剰なようにみえた。しかし、選手たちはネイマールに本気でチャレンジしているのだから、あれは正常な反応であり、それが真実だ。それに彼は自分の身を守らなければならない。それも理解している」

「100パーセントの状態の彼を避けられるかは分からない。彼は素晴らしい、並外れた選手だ。W杯期間中の彼はコンディションが万全でなく、母国の責任を背負おうとしていた。ベルギーはブラジルを相手に素晴らしい試合をしたが、もしネイマールが万全ならばブラジルが勝つ。そういうものだ」

「けがをしたことで彼は自分自身を少し抑えなければならなかった。彼は演技を好むような選手ではない。そんなことをしたらサッカーを楽しめないからだ。彼は週末に休養を取ったし、100パーセント回復した状態で試合に臨むだろう。もはや故障は抱えていない。われわれは完全な状態のネイマールと顔を合わせることになる」

 PSGはネイマールとキリアン・エムバペ(Kylian Mbappe)の獲得に4億ユーロ(約522億円)以上をつぎ込んだにもかかわらず、昨季のチャンピオンズリーグではベスト16敗退となり、同大会初優勝を成し遂げることはできなかった。

 それでも、昨季にリバプールを決勝に導いたクロップ監督は、選手層が厚いPSGの新監督にトーマス・トゥヘル(Thomas Tuchel)氏が就任したことで、同チームは今季の優勝をさらに狙えるようになったと考えている。

「彼は傑出した監督だ。PSGが彼と契約したのは賢明な決断だったと本当に思った」と言うクロップ監督は、「信じられないほどの素晴らしいクオリティーを持ったこのようなチームには、共にプレーしながら選手に指導できたり、教育できたりする監督が必要だ。そして、彼らは私が知る限りで最高の監督の一人をチームに迎えた。それによって、今回の対戦はわれわれにとってより難しいものになった」と続けた。

9/18(火) 12:58配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180918-00000022-jij_afp-socc