22世紀からやってきたドラえもんと、ドジな小学生のび太が繰り広げる日常生活を描いているが、ドラえもんが四次元ポケットから出す道具は、驚きと魅力が満載だ。
のび太を取り巻く友人たちとの成長が描かれるストーリーは、読者の記憶にも残っているようで「のび太とドラえもんの友情」(43歳/男性)、
「のび太が強くなっていくところ」(36歳/男性)といった、友情や成長を感動した理由に挙げる声が多かった。

あだち充による『タッチ』(小学館)は、81年〜86年にかけて『週刊少年サンデー』にて連載された作品。
双子の兄弟である上杉達也、和也と、幼なじみの浅倉南の3人を軸に、恋愛、野球に打ち込むさまを描いた名作だ。
コミックスの総売り上げは1億部を超え、アニメや実写化もされた。ちなみに現在は、同作品から30年後が舞台の『MIX』も連載中だ。

「和也が交通事故で亡くなり、兄の達也がその遺志を継ぐシーンが感動的」(39歳/男性)というように、
和也が亡くなるシーンは涙なしでは見られない。「最後の甲子園への挑戦」(47歳/男性)という声も見られた。

■第1位は単行本売り上げ3億6000万部以上のあの作品!

第2位は(8.5%)、井上雄彦による高校バスケがテーマの『スラムダンク』(集英社)。90年〜96年に『週刊少年ジャンプ』で連載され、同誌の黄金期を支えた作品だ。
不良少年の桜木花道の挑戦と成長が軸になっていて、流川楓をはじめとする周辺キャラも個性的だった。
女性人気も高く、今回のアンケートでも、男女半々、幅広い年代からの支持が目立った。
怪我が原因で挫折し、一時は不良になった三井寿が、安西監督に対して言った「バスケがしたいです……」、
安西監督の「諦めたらそこで試合終了ですよ」など、名セリフも多い。

「ふだん仲の良くない男たちが、ここぞというときに協力し合い、勝利を勝ち取るところ」(56歳/男性)、
「チーム内の友情が素晴らしい」(42歳/女性)といった友情、努力、勝利というジャンプ的な流れに対する評価が多かった。

他にも「キャラがアツい」(39歳/男性)、「各キャラの立ち位置」(37歳/男性)など登場人物を支持する声、「バスケにかける思いが感動的」(34歳/男性)、
「最終回の劇的な内容」(34歳/女性)と、スポコン的な要素など、あらゆる場面で感動を呼んだ作品だったようだ。

「バスケ初心者だった不良の主人公が、仲間との信頼を築きながら成長していき、最後には全国最強のチームに勝つところ。
主人公は選手生命に関わるようなケガを負いながらも、試合に出続け、ライバルであるエースと初めての協力プレイによって勝つのだが、
その後の、ライバル同士の無言のハイタッチが最高に泣ける」(25歳/女性)と、深い思い入れを感じる意見もあった。

第1位(9%)には、97年から始まり現在も『週刊少年ジャンプ』で連載中の『ワンピース』(集英社)が輝いた。
尾田栄一郎による作品で、海賊王を夢見る少年、モンキー・D・ルフィを主人公に、
その仲間が“ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)”を目指す海洋冒険漫画だ。単行本は、日本の漫画では最高の3億6000万部以上も売り上げた。

「出会いと別れ」(47歳/男性)、「仲間を思うところ」(42歳/女性)、「困難を乗り越えながら絆が深くなるところ」(29歳/男性)といった少年マンガの王道的ストーリーを評価する声や、
「長旅をともに過ごした船(ゴーイングメリー号)が最後の力を振り絞って仲間を助けに行き、力尽きてお別れするシーン」(37歳/女性)、
「サンジが今までお世話になったレストランを離れて、ルフィの仲間になるところ」(33歳/男性)と、ピンポイントでそれぞれが感動したストーリーを挙げる人も多かった。

今回のアンケートでは、少年少女向けの作品が多かった。みんな、子どもの頃に読んだときの感動が今でも心に残っているようだ。