起用法、移籍金、そしてチーム事情に人間関係…選手が新天地を求める理由は様々だ。しかし、“食”を理由に移籍を決めるのは、
かなり珍しいケースと言えるだろう。ある選手の移籍理由が話題を呼んでいる。元ガーナ代表MFのケビン・プリンス・ボアテングだ。

2017年8月から2年間、元日本代表MFの長谷部誠とともにブンデスリーガのフランクフルトに在籍したボアテングは、中心選手として
チームを牽引。昨シーズンには、決勝でバイエルンを撃破してのDFBカップ制覇にも貢献していた。

そんな31歳のベテランは、今夏の移籍市場でセリエAの小クラブ、サッスオーロに移籍した。一体なぜ、ボアテングは安住の地を捨て、
4年間プレーしたミラン時代以来となるカルチョの世界に舞い戻ったのか? その驚きの理由を本人が語った。

サッスオーロの地元メディア『Canale Sassuolo』の取材に応じたボアテングが明かした移籍理由は、なんと、「そこにパスタがあるから」
だったのだ。元ガーナ代表は、次のように語っている。

「移籍を決めた理由かい? フランクフルトに比べ、サッスオーロにはミラノへ向かえるハイウェイがあるし、そして何よりここには
パスタがあるんだ。美味すぎるパスタがね。最近行ったレストランで食べたのは最高だった。厨房にまで入っていってシェフを
抱きしめたほどさ」

確かにサッスオーロがあるイタリア北東部のエミリア=ロマーニャ州は、世界でも有数の“美食処”だ。「イタリアチーズの王様」とも
呼ばれるパルミジャーノ・レッジャーノやボローニャソーセージ、ロマーニャワイン、そして「タリアテッレ・アル・ラグー」と呼ばれる
ボロネーゼなど、食の誘惑は多い。

もちろんそれだけが移籍理由ではないだろうが、ボアテングが“食”の誘惑に負けたのも無理はないか(?)。しかしながら本人は、
「ここの食い物は美味すぎて普通じゃない。だから太らないように気をつけないと」と続け、グルメとしての顔を覗かせた。

セリエAの第3節が終了した時点で2位と、好調な滑り出しを見せているサッスオーロ。今週末には、クリスチアーノ・ロナウドを擁する
ユベントスとの大一番を控えているが、そこでボアテングのパスタ・パワーは炸裂するだろうか?

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180912-00047180-sdigestw-socc