打線の低調が敗因

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第12回BFA U18アジア選手権(宮崎)で高校日本代表は大会史上初の2連覇を逃した。過去2回の自国開催(1998年・大阪、2011年・横浜)では優勝を飾っていたものの、今回は“地の利”を生かすことができなった。9月10日、中国との3位決定戦を制して、何とか銅メダルを死守。来年に韓国で開催予定のU-18W杯の最後の出場1枠を獲得している。

 金メダル争いは今大会も「アジア3強」で繰り広げられた。韓国との一次ラウンドは5安打で1得点(敵失)、チャイニーズ・タイペイとのスーパーラウンドは2安打で1得点(犠飛)。攻撃力不足は明らかであった。木製バットは、反発力のある金属バットのようにはいかない。投手陣に目を向けると、先発と救援で2敗を喫した金足農高・吉田輝星はピンチでの「1球」の怖さを知ったという。とはいえ、ピッチャー全体では韓国戦は被安打3、チャイニーズ・タイペイ戦は被安打8と、実力を出し切ったと言える。だれが見ても、打線の低調が敗因であることは明らかであった。

 この点について、永田裕治監督は言及する。

「日本にとっては(木製バットは)永遠の課題ですけど、ルールの中で、短期間で(ベストの状態に)持っていかないといけない。(大阪)桐蔭の選手は木製を使う時期もあるようですが、(全体的に)もうちょっと、対応できたかな、と」

 永田監督は今年2月の高校日本代表の監督就任以来、センバツ甲子園、春の公式戦、夏の地方大会、選手権大会と、可能な限り球場へ足を運んで候補選手をチェックしてきた。

「選考もそういう(木製に対応できる)選手を選ぼうと言ってきたんですが……」

 思い描いた理想と、現実はかけ離れていた。毎年、高校日本代表チームは夏の甲子園大会閉幕から数日後に結成され、約1週間の調整を経て、大会本番へ入る過密日程となっている。

 隔年のU-18アジア選手権は毎回、8月下旬から9月上旬開催であるが、かつてU-18W杯は夏の甲子園期間と重複していたため、「高校日本代表」として出場することが難しかった。ところが、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)は日本にぜひとも出場してほしいと、2012年から9月上旬に大会日程を変更した経緯がある。

 このスケジュールを動かすことは難しい。今回は8月25日に集合し、東京で3試合の大学生との練習試合(大学日本代表との壮行試合含む)、29日に宮崎入りし、31日の宮崎県高校選抜との壮行試合を消化して、9月3日に開幕した。

つづく

9/10(月) 16:02配信 ベースボールオンライン
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180910-00000011-baseballo-base