▪ ジャニーズに忠節を尽くしたのに……? 

「木村拓哉といえばSMAP。SMAPといえば元マネージャーの飯島三智さん(60)という具合で、キムタクは飯島派の象徴とも言うべき存在でした。対する嵐はジュリー派です。
藤島ジュリー景子さんが社長を務めるジェイ・ストームは、もともと嵐のために設立した会社だと言われています。
つまり『検察側の罪人』のWキャストは、『ジャニーズ屈指の売れっ子が共演した』ということだけを意味するのではなく、『飯島さんが退社し、“新しい地図”を立ち上げたからこそ実現したキャスティング』という視点からも注目されました」

それも「ジャニーズ事務所=藤島ジュリー景子が、木村拓哉に非道な仕打ちをした」と怒り心頭なのだ。一体、何が原因なのか、デビュー当時からSMAPを追い続ける筋金入りの女性ファンに訊いた。

「SMAP解散後、木村くんが解散の元凶、黒幕と非難されてきました。でも本当のファンは退所した3人だけでなく、ジャニーズに残った2人も応援してきたんです。工藤静香さん(48)が嫌いなファンでも、針の筵に座らされているような木村くんを見て心配していました。
木村くんは自分なりの筋を通して残留したはずです。ところがジュリーさんが制作した映画は、木村くんのイメージを貶めるものでした。こんな残酷な仕打ちがあるのかと、映画を観ながら腹が立って仕方ありませんでした」

女性ファンは、キムタクがヒーローを演じていないから怒っているのではない。

「私たちも60代が増えてきました。いつまでも木村くんに王子さまのキャラクターを求めたりはしません。平凡な役でも本物の悪役でも、情けない小役人でも、どんな役柄でもチャレンジしてほしいと願っています。
でも、ニノ(編集部註:二宮和也の愛称)を引き立てることだけが目的の役なら話は別です。それもジュリーさんの木村くんや飯島さんに対する悪意が随所に感じられるような映画には、絶対に出演してほしくなかったです」(同・女性ファン)

▪ キムタクの「リアルなヒールイメージ」を悪用? 

女性ファンは、「検察側の罪人」における木村拓哉には、「ネット上における木村拓哉バッシング」を連想させるところがあると感じたという。

「原作で主人公は官舎に住んでいますが、映画は芸能人が住みそうな高級マンションです。妻と娘も、映画版は妙に工藤静香さんやKoki,さん(15)を連想させるところがあります。
また文庫で上下2冊という大作だから仕方がないかもしれませんが、木村くんが演じる検察官が犯罪に手を染める動機が、やっぱり伝わってきません。悪役でも見せ場は必要です。

特にこの映画は“正義”を巡って2人の検事が対立するのですから、木村くんの役も『こっちの言っていることも分かるなあ』と観客に共感してもらわなければならないはず。ところが映画の木村くんは悪役ではなく、単なる嫌な奴です。常にイライラして、不機嫌な表情を浮かべながら、ひたすら暴走に暴走を続けていくだけです」

女性ファンは「木村くんが犯罪に手を染める場面など、素晴らしいシーンもいくつかありました。だからこそ、余計に残念です」と唇を噛む。

「一方、ジュリーさんが寵愛するニノは、正真正銘の善玉キャラを楽しそうに演じて終わりです。悪の木村くんと正義のニノが対等なら、私も楽しめたでしょう。でも木村くんの役は“暴走を続けるだけの検事”で、そこに人間性は感じられません。
飯島さんが制作に参加すれば、もっと木村くんとニノが、がっぷり四つに組む映画になったのではないでしょうか。こうなった原因が、プロデューサーのジュリーさんにあるのは明らかです。『可愛いニノに、噛ませ犬として木村拓哉をぶつけよう』という意図が見え見えです。
SMAPファンなら誰もが、この悪意を見抜いています。劇場で上映が終わると、50代のSMAPファンが無念そうに溜息をつき、30代の嵐ファンが大満足の笑顔を浮かべていました」(同・女性ファン)

ファンにとってはキムタクが新境地を切り開いた傑作どころか、「木村拓哉が藤島ジュリー景子に苛められる2時間」でしかなかったことになる。この女性ファンは「“新しい地図”でなくとも、木村くんにはジャニーズを辞めて、独立してほしいです」と願う。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180901-00547965-shincho-ent&;p=2
<一部編集しました>