御嶽海には貫禄が漂っていた。在籍する出羽海部屋での会見。大関昇進への自信を問われると、「はい」と即答。10場所連続で三役を維持し、東の関脇に昇進した25歳は「まずは勝ち越し、それから2桁。しっかり自分の相撲を取れば自然と(2桁)いくんじゃないですか」と自信をみなぎらせた。
夏場所は9勝、名古屋場所は13勝を挙げた。昇進の目安となる3場所計33勝まで残り11勝だ。「ワンチャンスは一番得意」と自負するが、夏巡業の内容は濃かった。横綱・稀勢の里や大関・豪栄道らの胸を借り、「スタミナ強化」を図った。先場所は12日目と千秋楽に星を落としており、「勝負は後半」と上位勢との対戦が予想される終盤をポイントに挙げた。
途中休場を含めて3横綱全員が不在だった先場所は重心の低い攻めが光り、平成生まれの日本出身力士として初めて賜杯を抱いた。「11連勝して(高安に)負けたのは悔しかったが、気持ちを切り替えることができた」。大関2連戦で連敗を阻止した経験が精神面でも支えになっている。
マイペースを貫く御嶽海は稽古不足を指摘されることも少なくない。だが、勝負の15日間が迫ろうとも、そこだけは変わらない。「ここまで(自己流で)きたし、行けるところまでいく」。どんな状況でもぶれることのない精神力。磨きのかかったこの武器をもって一気に壁を突き破る。
8/28(火) 6:00配信 スポニチアネックス
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