高校や中学のクラブ活動中に熱中症で死亡する生徒の4人に1人は野球部員であることが9日、独立行政法人「日本スポーツ振興センター」(JSC)がまとめた調査結果で分かった。
特に高1に被害が多いことも別の調査で判明。屋内で行うクラブ活動で死亡するケースもあり、JSCは注意を呼びかけている。

 JSCは、学校管理下で発生した災害に医療費や見舞金を支給する「災害共済給付」制度を設けており、死亡見舞金の支給データを基に調査・分析を行った。

 JSCのまとめによると、昭和50年から平成29年(速報値)の間、クラブ活動中に熱中症で死亡したのは146人。このうち37人が野球部の活動中で最も多く、全体の25・34%。
次いでラグビー部17人、柔道部16人、サッカー部14人、剣道部11人、山岳部9人などだった。野球部が最多だったのは、競技人口の多さに加え、練習時間の長さが原因とみられるとしている。

 またJSCの別の調査によると、平成2〜24年度に熱中症で死亡した野球部員18人のうち、高1が11人を占め、高2(3人)や中1と中2(各2人)を大幅に上回った。
高1が多い理由は、野球経験の少ない初心者や、肥満体形の部員がランニングなど長時間に及ぶ練習の終了間際に発症する傾向が強かったためだった。
比較的暑くないとされる午前11時までや、午後6時以降に発症したケースもあった。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180810-00000007-san-soci