巨人の新外国人が突然の退団だ。球団は18日、ホセ・ガルシア外野手(23)に対し、
契約解除を通告。同日、ウエーバー公示の手続きを申請したと発表した。
入団当初は球団内でも評価が高く、日本で才能が花開くことを期待されていた“キューバの打点王”。
わずか4か月でチームを去ることになった裏には、いったいどんな事情があったのか――。
キューバ国内リーグで打点王にも輝いたガルシアは、同国代表の未来を担う逸材との触れ込みで、今年4月に入団したばかりだった。
(中略)
堤GMは「やはり結果が出ない。総合的に見て、育成できるかを考えたとき、そこまでのポテンシャルはないのかな」と語ったが、
将来性を買って獲得した若者に4か月で見切りをつけるのは苦渋の決断だったはず。
数字以外にも何か問題があったのか。ガルシアの周辺を探ると、慣れない日本での寮生活に苦しむ姿が浮かび上がってきた。

ファームの同僚選手の証言によれば、ガルシアは来日直後から周囲に“日本食への恐怖”をしきりに訴えていたという。
ある日、寮スタッフが気を利かせ、外国人が好むすき焼きを用意したのだが、ガルシアは不審な目を鍋に向けながら
ゴボウを指さし「これは食べ物なのか? 怖い、食べられない」と手を付けなかったそうだ。また、遠征先の宿舎で
夕食に最上級の和牛レアステーキが振る舞われた時はナイフを入れた途端に絶叫。「これは生肉じゃないか! 
こんなに赤い肉を食べるなんてどうかしてるよ!」と驚いていたという。

周囲には「寮の食事が口に合わないんだ。俺はマメの煮込みと、キューバ風のグリルチキンが食べたいんだよ…」とこぼし続け、
最近はバナナばかりを口にしていたという。食事のストレスがホームシックへと発展し、次第にプレーにも影響。
契約への不満も口にするようになり、球団も最後は動かざるを得なくなったようだ。前述のような事情を
多くが理解していただけに、退団に驚きの声はさほど上がらなかったという。


「常に前を向き、いずれ一軍で活躍する姿をお見せしたい」と、入団会見で“ジャパニーズ・ドリーム”の実現を
誓っていたガルシアだったが…。素材は間違いなく一級品だっただけに、日本食への恐怖が
退団へとつながってしまったのならば、残念というしかない。