ボクシングで日本初の世界主要4団体制覇を果たし、アマチュアとして2020年東京五輪出場を目指す高山勝成(名古屋産大)が6日、日本ボクシング連盟(山根明会長)にアマ登録を求めるため、日本スポーツ仲裁機構(JSAA)に仲裁申し立てを行った。大阪市内で記者会見した高山は「東京五輪を現役の集大成に定めている。この状況を一日でも早く打開したい」と訴えた。

 仲裁内容は、高山のライトフライ級かフライ級へのアマ登録や、不明確な競技者登録や日本代表選考の基準の公表など。

 日本連盟は高山がプロ経験者であることを理由に、アマ登録を拒んできた。高山は4月にJSAAへ調停を申し立てたが、日本連盟は拒否。だが仲裁の場合、日本オリンピック委員会(JOC)が加盟団体の拒否を認めていない。

 高山の代理人弁護士は、助成金流用などの疑惑が相次いで指摘されている日本連盟の状況も踏まえ、仮にJOCの規定に反して仲裁を拒否した場合は「日本連盟のガバナンス(組織統治)に大いに問題がある」と指摘している。

 国際ボクシング協会(AIBA)は16年リオデジャネイロ五輪からプロ選手の出場を解禁したが、日本連盟はプロ経験者の試合出場を認めていない。高山側は同連盟がプロ選手を排除することに合理的な理由はなく、登録拒否は不当だと主張している。

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