不正疑惑の渦中にある日本ボクシング連盟の山根明会長(78)が4日、大阪市内でスポーツ報知などの取材に応じた。自身が不正に関係していた場合は「腹切って死ぬ」と断言。当初は大阪で行うとしていた記者会見も「しない」と方向転換した。告発状を提出した「日本ボクシングを再興する会」の賛同者が増加していることも判明。山根会長が3日に相次いでメディア出演し、不可解な釈明を続けたことが逆効果になり、同会に賛同する都道府県連盟の数が過半数を超える見込みだ。

 住宅街に山根会長の怒号が響きわたった。詰めかけた報道陣に、大阪市内の自宅近くで初めて対応。「日本ボクシングを再興する会」からの告発状を受け取った日本オリンピック委員会(JOC)などから、第三者委員会の設置を義務づけられたことを問われると「ちゃんとしますよ。(弁護士の日本連盟)吉森専務理事が。僕は法的なことは知りませんから」と話した。だが途中から語気を強め「JOCにしろ、内閣府にしろ、文科省にしろ…そういう部類のもの(不正)に関係しているとしたら、僕はJOCに行って腹切って死ぬ」と言い出した。

 過去の暴力団関係者との付き合いについては、開き直った様子で「競技団体によっては、そういう付き合いがある団体がある。反社会的な人間と組んで悪いことをしているなら別だが、僕には何の前科もないし、きれいなもの。たいがいの人間は隠すが、僕ははっきり言っている」。報道陣を「それに関して、どうこう言うことは世間一般が決めること」とけん制し、辞任に関しては「ありません!」と声を張り上げた。

 告発時点で333人からなる「―再興する会」に対しても「前科者がそろっている組織。そういう組織を(日本ボクシング)連盟は認めていない」と実名を挙げて反発。「―再興する会」が多数の支持を得ていることについては「3000人集まろうが、10万人集まろうが関係ない。クズやアリの集まりを相手にしていない。自信がある」とまで言い切った。今回の騒動が起こった当初は、大阪で会見を開くことを表明していたが「会見はしない。生放送(の出演依頼)を受けたから」とした。

 この日はオフの時間を利用して自宅近くで散髪。スッキリした表情で理髪店を後にしたが、疑惑解明に関しては何らスッキリしていない。(田村 龍一)

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2018年8月5日6時0分 スポーツ報知
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