明治安田生命J1リーグは1日に第19節の9試合が開催。埼玉スタジアム2002では昨季アジア王者の浦和レッズとJリーグ王者の川崎フロンターレが激突する。

■連勝目指す浦和、キーマンはやはりファブリシオ

浦和は前節、アウェイで首位のサンフレッチェ広島に4-1で快勝。暫定で9位に浮上し、第9節以来となる一桁順位に浮上した。リーグ最少失点の鉄壁守備陣を揃える広島をことごとく粉砕。得点力不足に悩まされていた浦和にとっては、勝利以上の収穫を挙げることができた。

とりわけ、セレッソ大阪戦に続いて2試合連続先発出場を果たした新加入のファブリシオが、大車輪の活躍を見せた。25分の興梠慎三の先制点、76分の宇賀神友弥の3点目のいずれも攻撃の起点となり、後半アディショナルタイムには移籍後初ゴールもマーク。2シャドーの位置で圧倒的な存在感を放ってみせた。ポルトガルでは中島翔哉とともにプレーし、28試合で15得点をマーク。中島とともに攻撃をけん引した。

ファブリシオは、2016年に鹿島アントラーズに期限付き移籍した経験があることから、Jリーグでの戦いも熟知。2017年の天皇杯決勝では、今回対戦する川崎F相手に延長戦で豪快な決勝ゴールを決めている。

オズワルド・オリヴェイラ監督は、前々節のC大阪戦後にデビューを果たしたファブリシオについて「彼は周りの選手たちとまだ順応していく段階。どんどんこのチームに馴染んでいけば」と話していたが、予想以上に早くフィットしたことは指揮官にとっても嬉しい公算だ。

ラファエル・シルバの移籍により、前線の得点源は興梠ただ一人に偏りがちであったが、ファブリシオのフィット、そしてアンドリュー・ナバウトが戻ってくれば、さらなる浮上が期待できるだろう。

今節対峙する川崎Fとは今季、W杯中断前の5月2日に対戦。興梠が2ゴールを決めてアウェイで完勝を収めている。その興梠は7月31日に33歳の誕生日を迎える。自らを祝うバースデーゴールに加えて、鹿島時代の2012年から記録し続ける7年連続二桁得点の達成に期待がかかる。

■上位2チームへ圧力をかけたい川崎F

一方の川崎Fは前節、台風12号の影響により、湘南ベルマーレとの一戦が試合中止に。10日のブレイクを経て浦和戦に臨む。再開後は小林悠の連続ゴールなどで2連勝をマーク。4連勝中で首位の広島、2位のFC東京を追走している。

W杯中断期間中に主軸であったエドゥアルド・ネットが名古屋グランパスへ、大久保嘉人がジュビロ磐田に移籍。特に大島僚太と強固なダブルボランチを形成していたネットの移籍は、今後の戦いに不安材料を予感させたものの、再開後2試合は大島の相棒に今季加入した守田英正が入り、“大学ナンバーワンボランチ”の名のとおり、ここまで卒なく役割をこなしている。

1試合の消化が少ないながらも、2位・FC東京との勝ち点差はわずか1、首位の広島とは8差。昨季後半戦で15戦無敗と圧倒的な強さを見せた戦いが再現できれば、必然的に連覇も射程圏内に入るだろう。

昨季10年ぶりにAFCチャンピオンズリーグを制覇し、アジア王者の称号を得た浦和がシーズンダブルを達成するのか、逆転優勝へひた走る川崎Fが連勝街道を突き進むのか。注目の大一番は1日19時に埼スタでキックオフを迎える

8/1(水) 11:52配信
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