お互いが、プロなんだから。お互いに持ちつ持たれつでないと…。(会社がひいた)レールの上を走ってきたスター選手は、そこを勘違いしているんだ。
(ジャンボ)鶴田もわかっていなかった。俺が長州や鶴田に嫉妬? そんなのないよ。こういう社会だというのを俺はあいつらよりも先に入門し、わかっていたから。

人生1度だよ…。会社員も今の会社や上司に認められないならば、なぜ、俺を認めないのかと問い詰めた後で…ハハハ…
ほかの会社に移るのも1つの生き方じゃないかな。認められないところに残っても、無駄だよ。

上司と言えば、思い起こしたことがある。俺がプロレスを離れた後、新日の小林邦昭選手の結婚式に呼ばれた。
10人ぐらいがかける丸いテーブルに座った。俺は、坂口夫妻の向かいだった。坂口さんが席を外したとき、坂口さんの奥さんが
「小澤君、お店を出したんでしょ!(私たちに)言わなきゃダメじゃない!ご祝儀を上げないといけないんだから…!」と言っていた。

そのテーブルに座っていたみんなが、しらけちゃったね…(苦笑)。ふつうは、「ちょっとこちらへ来なさい」と俺を隅に呼んで
「がんばりなさいよ」と言って、そっと祝儀を渡すものじゃないかな。

もう、30年近くたつが、今なお、俺には「ご祝儀」をくれないんだよな。あの夫婦は、ゴールデンコンビだな…ハハハ。

俺にとって日本プロレスの頃の吉村さん、新日の頃の北沢さん、山本小鉄さんは恩人であり、本当の上司だ。
猪木さん、坂口さん、新間さん? もう、いいよ。今回はあくまで取材だから、あえて「さん」をつけたんだ…ハハハ。

俺は、おふくろから「嘘をついてはダメだ」と言われていたから、今回のインタビューで答えたことは、すべて事実だよ。
おふくろから「人をだましてはいけない」と言われていた。それを守って生きていくつもりだ。

話の続きを聞きたいならば、俺の店に来てよ。たっぷり話すよ…ハハハ。