先日、昼の情報番組「ワイド!スクランブル」(テレビ朝日系)の司会者・橋本大二郎が、9月いっぱいで降板すると報じられた。公式発表はまだだが、局内では「久々の朗報だ!」と沸いているという。

「実質的に『ワイド』の番組進行をしているのは、好感度の高い大下容子アナ。橋本さんはご意見番的な感じだったので、大きな影響はなさそうです。それより、これで『徹子の部屋』の時間枠が移動するのではと、期待が高まっていますよ」(番組関係者)

 現在、午前10時25分からスタートする同番組だが、正午で1部は終了。30分間「徹子の部屋」を放送し、12時30分から第2部が再開する。

「もともと、『徹子』は13時半ごろからスタートしていましたが、2014年4月から現在の正午スタートに“引っ越し”しました。それに伴い、『ワイド』が『徹子』をサンドイッチするような、変則的な編成になってしまったのです」(スポーツ紙記者)

正午スタートの番組は主婦層だけでなく、昼休みのサラリーマンやOLなども見るため、視聴率の激戦区。「徹子」は安定した視聴率を稼いでいるが、ゲストによって数字が落ち込むこともあるという。

「放送43年目を迎える長寿番組ですから、黒柳徹子さんが自ら“辞めたい”とおっしゃらない限り、どんなに視聴率が下がっても番組が終わることはありません。ただ、お昼またぎで『ワイド!』を放送できれば、もっといい勝負ができるという声も局内にはある。なので、橋本さんの降板を機に、『徹子』の放送時間を13時台に戻す可能性は高いでしょう」(テレビ朝日関係者)

■14年に「徹子の部屋」が正午に移った最大の狙いは…

 徹子までお昼の激戦区に巻き込まれそうな状況といえるが、別の同局関係者は「決して後ろ向きの改編ではない。テレ朝は徹子さんに大金星を挙げてもらった」と話す。

「『徹子』が正午に移ったのは、裏番組の『笑っていいとも!』が終了するタイミングでした。でも、これは視聴率のためとかではなく、タモリさんの後釜として新番組『バイキング』の司会に内定していた中居正広の起用を阻止することが最大の狙いだったのです。当時、独立を模索していたSMAPのマネジャーにとって、生放送の帯番組は喉から手が出るほど欲しかったし、中居を説得する材料でもありました」

 だが、それをフジテレビが発表する前にテレ朝が先手を打つ。「徹子」の正午放送を発表したことで状況は一変した。

「黒柳さんとジャニーズ事務所副社長のメリー喜多川さんは大親友です。そんな彼女の看板番組の真裏で、ジャニーズのタレントが新番組なんて持てるわけがない。このときは円満独立を考えていたマネジャーは、メリー氏の逆鱗に触れるのを恐れ、泣く泣く中居の司会を断念したのです。テレ朝の作戦勝ちでした」(芸能プロ関係者)

そしてフジテレビの現場は大混乱。スタート直後は「バイキング」が日替わりMCだったのも、そんな裏事情があった。

「ご本人は全く意図していないでしょうが、結果的には黒柳さんによって中居クンが潰されたんですよ。しかも、現在は坂上忍さんの司会で安定していますから、中居クンがフジに行くことはあり得ない。なので、黒柳さんが“お昼”にいる意味はなくなったのです」(芸能ジャーナリスト・浅見麟氏)

 “芸人殺し”の異名を取る徹子だが、中居まで潰していたとは……。
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