◆野球版「アウェーの洗礼」

侍ジャパンの台湾遠征で、試合中に食べる食事として日本食を要求して、
揚げおにぎりとおでんが出てきて「アウェーの洗礼」と報道していて
笑われたことがあったけど、あの時も野球選手はタバコを吸っていたな

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小久保監督の初陣となる敵地での台湾戦を、3連勝で終えた新生「侍ジャパン」。
だがグラウンド外では海外遠征ならではの洗礼を受けていた。

台湾紙「自由時報」の11日付運動面には「日本代表の食事は高レベル。
和食が少ないのはダメ」という見出しが躍った。

「日本のメンバーは若い主力選手たちだが、求めるレベルは低くない。
球場での食事には専門の担当者がいたが、必ず和食を用意すること、試合開始と
5回に(食事を)更新すること、選手がいつでも温かいものを食べられることを要求
した」とあり、選手の食事代は1食につき約1200台湾ドル(約4000円)にのぼった
としている。

「高レベル」とされた“和食”だが、試合前の球場内の食事エリアに並んだのは、お
でんや油であげたおにぎりなど。これには侍戦士たちも「…」だった。

日本野球機構(NPB)関係者は「確かに選手からはそういうリクエストがあったが、
和食といっても試合前におでんは…。日本のケータリングが豪華すぎるのかもしれ
ませんね」と話した。むしろ問題視したのは記事に添えられた、日本の選手が球場
内で食事を取る写真。「ここはマスコミは入れないエリア。どうやって撮ったのか」と
渋い顔で首をひねった。

腹が減っては戦はできないが、侍ジャパンに専属シェフをつける余裕はない。口に
合わない食事でも、しっかり食べるたくましさが必要だ。

食事の後に一服つけたい愛煙家の選手は、さらなる試練を味わった。
台湾では厳格な「煙害防止法」が施行され、ホテルは自室でも喫煙が禁じられているのだ。

ホテル敷地内でタバコが吸えるのは、屋外に設置された喫煙スペース1カ所のみ。
一般客と一緒くたで、サインを求める現地のファンも待ち構えている。
ファンの前では喫煙禁止の球団もあり「何よりタバコがストレス」と嘆く選手の声も聞かれた。

ただ、公共スペースでの喫煙を禁じるのは世界的な流れ。敵地での国際試合に向けて、
喫煙者対策も避けては通れない。              (笹森倫)  夕刊フジ