7月11日(水)にスタートする石原さとみ主演の新水曜ドラマ「高嶺の花」(夜10:00日本テレビ系)。
本ドラマは、野島伸司脚本で、“あらゆるものを持つ”華道家令嬢・月島もも(石原)と、優しく穏やかな性格以外は取りえのない男・風間直人の格差恋愛を描くラブストーリー。
石原演じるももがお嬢様であり華道家、ということで予告から清楚なワンピース姿やビシッと着こなす和装姿が早くも話題に。
ザテレビジョンでは、早速スタイリスト・外山由香里氏にもものファッションという観点から番組の見どころを聞いた。

――石原さんの和装にはどんなことを意識していますか?
監修の先生に話をうかがうと、華道家の方は、黒子というか花の後ろに立つことを念頭に置き、黒いTシャツやシャツなどを着ている方が多いそうです。
花が前面に来るデザインのポスタービジュアルも、第1話にある華道のデモンストレーションのシーンのねずみ色の着物も、柄が入っていたり、華美なものは着ていません。
着物としては珍しいと思います。

――ももらしさは和装にどのように反映していますか?
天才華道家らしく無駄をそぎ落としている一方で、デモンストレーションで着ている和装などは襟元や帯にゴールドが入っていて、ももらしく、ちょっとだけ格を高く見せるようにしています。
また、ももとなな(芳根京子)でも使っている着物のイメージは異なり、メリハリあるももに対し、ななはふんわりとした印象が出ることを意識しています。

――一方で、ワンピース姿もすてきです。洋服はどんなところがポイントになっていますか?
第1話の冒頭に着ている青いワンピースは、結婚が破談になって傷ついた彼女の心理状態を表しています。監督から「寒色系がいい」と意見がありました。
ですが、美しいシルエットで「お嬢様である」という表現も忘れていません。
ななと遊園地に行った時のベージュのワンピースは、もものフラットにお嬢様らしい姿を象徴しています。キャサリン妃のような、決して華美ではなく、
肌の露出もなく保守的な美しさでお嬢様の休日を演出しています。普段のもものマストアイテムは、カチューシャ。これでお嬢様度が一気に高まりますよね。

――商店街に現れるももは、少し印象が変わっている気がします。
ももは非常に頭のいい子です。「あそこに行くときは、こういう服はいけないな」と察知し適応する能力がすごく高いんですよね。TPOに合わせて服を選ぶタイプの女性なんだと思います。
場の空気を察知することに非常に長けているので、「ななと会う時のTPO」「市松(小日向文世)と会う時のTPO」「商店街に行くときのTPO」、
そういうことをすごく考える人間なんじゃないかなと監督もおっしゃっていました。
商店街でのファッションに関しては、キャバクラのホステスに間違えられている描写もあるので、カチューシャを外したり、でもちゃんとお嬢様であることも伝わるものを選んでいます。

――もものファッションという観点で、番組を楽しみにしている方に注目してほしいポイントを教えてください。
やはり、ももはTPOを極めているということじゃないでしょうか。だから、この人と会うときは「考えて」その服を着ているっていうことが伝わればいいかなと思います。
ななさんといるときは優しいお姉さんを見せたいわけで雰囲気が垣間見えればいいですし、市松師範に会うときは緊張感あるももに見せ、
商店街にいる直人に会うときは少しリラックスしている様子が伝わればと思っています。
衣装に関しては、スタッフもキャストもみんなで協力して意見を出し合って決めていますが、このドラマは(野島伸司さんの脚本から)心情がかなりしっかり描かれているので、
それを表現しつつ、ももは寒色系、ななはふんわりとした色使いの服にして対比をつけようかと思っているところです。ぜひお楽しみください。

2018/07/11 19:51 ザ・テレビジョン
https://thetv.jp/news/detail/153847/