第4位(同点2作品) 旅芸人の記録

上映時間232分の大作。ギリシャの田舎町を舞台に、この町に何度となく巡業で訪れた旅芸人一座を通して、1939年から1952年までのギリシャ現代史を壮大に描き出す。旅芸人たちはギリシャ悲劇「エレクトラ」の登場人物になぞらえられ、長回し撮影を駆使した斬新な演出方法で激しく揺れ動く時代の変化を見事に昇華している。(文=村山匡一郎)

6位以下の作品は『キネマ旬報』7月下旬特別号に掲載。1919年の創刊以来今年で100年を迎える『キネマ旬報』が「1970年代ベスト・テン 外国映画篇」を発表。誰もが知るあの名作もランクイン!? 評論家・ライターの作品解説とともに掲載している。