2018.7.10
https://www.zakzak.co.jp/smp/spo/news/180710/spo1807100005-s1.html
https://www.zakzak.co.jp/images/news/180710/spo1807100005-p1.jpg
柿沢容疑者(左)は阿部(中央)のバットも売却したとみられる(昨年2月の那覇キャンプ)

 転売目的で同僚選手の野球用品を100点以上盗んで巨人に契約を解除され、8日には窃盗容疑で神奈川県警多摩署に逮捕された元外野手、柿沢貴裕容疑者(23)。実は以前から手癖の悪さを指摘する声があった。

 逮捕容疑は6月21日午後7時ごろ、川崎市多摩区の読売ジャイアンツ球場のロッカールームで、試合用ユニホームの上着1枚(2万円相当)を盗んだ疑い。だが今後の取り調べで余罪は相当数に膨れあがるとみられる。

 球団の調査によれば、ロッカー荒らしは5月2日から6月21日まで計12回に及ぶ。阿部、長野、坂本らのバット約40点、菅野らのグラブ約20点など実に約110点を盗み出し、東京都内の中古ブランド品買い取り専門店2店舗に売却。約100万円の利益を得たというから、2軍暮らしが続く年俸500万円の既婚者には大きい副収入だ。

 球団は先月下旬、ネットオークションに出されているユニホームに気づいた選手から報告を受け、本人に確認し7日に契約解除。翌8日に逮捕となり「元支配下選手が逮捕される事態となり、ファンの皆様を失望させてしまったことを深くおわび申し上げます」とコメントした。

 2016年オフに小山との交換トレードで、わざわざ楽天から不穏分子を引き入れてしまったのは痛恨だ。実は加入当時、古巣の楽天側から「アイツには気をつけた方がいい。あだ名が『ルパン』だから」と盗癖の危険情報が寄せられ、チーム内で瞬く間に拡散。同時に「ウチの調査能力は大丈夫か」と球団フロントをいぶかる声が上がっていた。

 トレードを手がけた両球団の責任者はすでに退任。ある意味で巨人史上最悪のトレードの、尻拭いに追われる現職組はやりきれない。(笹森倫)