初仕事、球児いない部室で「バルサン」 大会出場願い

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部室でボールを補修する厚木清南高の南舘七海さん=2018年6月11日、厚木市岡田、鈴木孝英撮影

 最初にやったのは部室で殺虫剤「バルサン」をたくことだった。マネジャーの南舘七海さん(3年)が入部した厚木清南高野球部に部員はいなかった。
グラウンドの草むしりだけが1年間、続いた。昨春、部の紹介動画を作って、新入部員を待った。

 その姿を見た須藤皓治監督(28)も生徒たちに声をかけた。5人が入った。だが、茶髪とピアスを禁止にすると、3人がやめた。

 2人が連合チームとして秋の大会に出場。張り切っていた須藤監督に「こんなに本気でやるつもりじゃなかった」とつぶやき、大会後、2人は去っていった。

 「負けたときは、すごく悔しがっていたんですが……。彼らがやりたかったのも、私がやらせたかったのも野球。何が正解なんでしょうか」

 ソフトボールの授業で、サイアド・サード君(2年)は気持ちの良いスイングをみせていた。須藤監督に声をかけられ、今年2月に入部した。
単独出場した2009年以来の夏の大会への出場が決まった。家族の反対があり、最近は練習に顔を出せない。それでも、公式戦初安打を目指す。
 南舘さんは自校の選手が大会に出られることを願いながら、毎週末、連合チームの練習に通う。

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