ロシアW杯を16強で終えたサッカー日本代表が5日、成田空港に帰国。日本サッカー協会の田嶋幸三会長(60)が会見で、任期満了の7月末で西野朗監督(63)が退任することを発表した。

 次期監督はドイツ、米国代表監督を歴任した元ドイツ代表FWユルゲン・クリンスマン氏(53)が最有力となった。20日の技術委員会での議論を経て、早ければ今月末に2022年カタール大会への強化を託す新監督が誕生する。

 帰国会見で、田嶋会長が口にしたのは西野監督の退任だった。バヒド・ハリルホジッチ前監督解任後、田嶋会長は、後任に指名した西野氏と「結果がどうあれ、この大会で終わるから」とロシアW杯限りという約束をしていたことを明かし「この約束を守る。慰留はしなかった」と、予定通り7月末の任期満了での退任を決めた。

 現時点で22年カタールW杯を目指す新生日本代表監督の最有力候補がクリンスマン氏だ。西ドイツ(当時)代表としてW杯で優勝するなど世界的FWで、引退後は監督として、06年ドイツW杯で母国を3位に導き、14年ブラジルW杯ではサッカー不毛の地と言われた米国を16強入りさせた実績を持つ。16年11月、同国監督を退任後は監督業に就いていないが、解説者として世界のサッカーを学んでおり、ロシアW杯では日本戦の解説も行い、西野ジャパンの戦い方を評価していた。

 日本との関係は薄いと思われるが、元ドイツ代表DFで元浦和監督のギド・ブッフバルト氏(57)とは親友で日本の情報は耳に入っている。また米国監督時代には長年、信頼する日本人フィジカルコーチと仕事をしており、日本人の性格も把握している。

田嶋会長「いい人」 クリンスマン氏に近い関係者によると、田嶋会長はW杯開幕前に、ドイツ国内を訪問。交渉のキーマン、ブッフバルト氏と組閣も含めた話し合いを行った模様だ。また大会期間中にクリンスマン氏と接触したとの情報もある。田嶋会長は以前からクリンスマン氏の印象について「すごくいい人だよ」と語っており、人間性の面でも評価は高そうだ。

 日本協会の技術委員会は、ロシアW杯前から候補者のリストアップを進めてきた。当初は日本人を基本線としていたが、有力候補の西野氏の続投が消滅し、A代表との兼任案もあったU―21日本代表監督の森保一氏(49)は20年東京五輪も控え、負担が大きいと判断された。外国人候補だった元名古屋監督で、今季限りでプレミアリーグ強豪アーセナルの監督を退任したフランス人のアーセン・ベンゲル氏(68)は金額面などがネックとなった。

 田嶋会長は監督人事について「白紙」とするが、9月7日には新生日本の初陣があり、来年1月にはアジア杯を控えるため「早い時期に決めたい」と7月末までには決定したい意向だ。20日の技術委員会の議論を経て、今月末の理事会で承認される見込み。技術委員からは別の候補が挙がることも考えられるが、水面下での動きがあるクリンスマン氏が次期監督に就任する可能性が高い。

 ◆日本代表のW杯後の監督交代劇

 ▼98年フランス大会(1次リーグ敗退) 初出場も3戦全敗に終わり、岡田武史氏は退任。8月7日の技術委で南アフリカ代表を率いていたフィリップ・トルシエ氏の新監督就任が内定。9月10日の理事会で正式決定した。

 ▼02年日韓大会(16強) 初の16強に導いたトルシエ氏が契約満了で退任。日本協会は6月中旬にジーコ氏を後任の最有力候補にリストアップ。技術委が7月3日に要請し、20日の理事会で就任が正式に決まった。

 ▼06年ドイツ大会(1次リーグ敗退) 敗退後、日本協会の川淵三郎キャプテン(当時)が6月24日の帰国会見で、ジーコ氏の後任候補として交渉を進めていた千葉のイビチャ・オシム監督の名前を「あっ! 言っちゃった」と世紀の“ポロリ”。7月1日に日本協会と千葉、本人の3者協議が行われ、大筋合意した。

 ▼10年南アフリカ大会(16強) 後任候補が複数挙がって難航し、W杯閉幕から1か月半後の8月30日、日本初のイタリア人監督となるアルベルト・ザッケローニ氏と契約。9月の国際親善試合2試合は当時の原博実強化担当技術委員長が監督代行を務めた。

 ▼14年ブラジル大会(1次リーグ敗退) ザッケローニ氏は史上初の8強以上なら契約延長の可能性もあったが、退任が決定した。日本協会はW杯前から後任候補選定を進行。メキシコ人のハビエル・アギーレ氏と7月22日に合意し、24日の理事会で承認された。

スポーツ報知 7/6(金) 4:03配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180706-00000092-sph-socc

2018/07/06(金) 05:27:01.1
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