● 「心に残る、アンリの日本代表への拍手 多くの名場面が生まれた日本対ベルギー戦」

 日本対ベルギー戦の翌晩、3日にベルギーで放映されたワールドカップ・トーク番組『ビラ・スポルツァ』の進行を務めるカール・ファン・ニーウケルクは
「昨晩、9時51分30秒、本田のコーナーキック(CK)を飛び上がってキャッチしたティボー・クルトワが起点となったカウンターから、わが国は一種のエクスタシーを感じた」と振り返った。

 解説者のヤン・ムルダーは「このゴールは、ベルギーにとって最高の瞬間となっただけでなく、この大会全体にとっても最高の場面だった」と言う。
彼らは日本のサッカーを「世界のサッカー界からシンパシーを集めている。全力を尽くし、果敢に戦った」(解説者のヘールト・デ・フリーハー)とたたえた。
この番組でも試合後の日本の更衣室が「スパシーバ」というロシア語の感謝の言葉とともに奇麗に掃除され、観客席でもサポーターが清掃したことが話題になった。

 日本対ベルギーは間違いなく名勝負だった。イタリアでは、この試合が、今大会ここまでの最高視聴率を記録したという。イングランドでは、自国戦を除いた試合における最高視聴率をとった。
しかし、何よりもこの試合のすごさを雄弁に物語るのが、かつてのフランス代表名ストライカー、ティエリ・アンリの日本代表への拍手だった。

 タイムアップの笛が鳴り、負けて打ちひしがれた日本代表の選手たちは、重い足取りでゴール裏のサポーターの方へ挨拶(あいさつ)に行った。
ベルギー代表のコーチを務めるアンリは自軍のベンチから出てハーフウェーライン手前まで来て日本代表のことを見守り、やがて長い拍手を惜しみなく日本代表に向けて送り出した。
とぼとぼと50メートル以上の距離を、頭を下げながら更衣室へ引き上げる日本代表の選手たちは、アンリの姿にほとんど気付いていないようだった。
しかし、吉田麻也と川島永嗣は、アンリの元へ歩み寄り、お互いに健闘をたたえ合っていた。

 原口元気、乾貴士のゴールに私は震え、ヤン・フェルトンゲン、マルアヌ・フェライニ、シャドリのゴールにベルギーの底力を思い知った。
全てのゴールが記憶に残り、多くの名場面が生まれた日本対ベルギー戦。中でも、アンリの日本代表へのリスペクトがたっぷり詰まった拍手が、私にとってのベストシーンとして心に刻まれている。

・以下全文はソースで: 中田徹 スポーツナビコラム 18/7/5
https://russia2018.yahoo.co.jp/column/detail/201807050002-spnavi/
https://iwiz-spo.c.yimg.jp/c/sports/text/images/2018/0705/201807050002-spnavi_2018070500006_view.jpg
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