日本代表は現地時間2日、ロシア・ワールドカップ(W杯)決勝トーナメント1回戦でベルギーと激突し、2点を先行するも追いつかれ、後半アディショナルタイムに痛恨の逆転ゴールを許して2-3で敗れた。最後に劇的ゴールを許したシーンについて、DF長友佑都は「みんな死に物狂いで帰らないと……」と問題点を指摘した。

 試合は0-0迎えた後半3分にMF原口元気の一撃で日本が先制すると、同7分にはMF乾貴士が強烈な無回転ミドルで追加点。ところが同24分にDFヤン・ヴェルトンゲン、同29分にMFマルアン・フェライニに被弾して追いつかれる。2-2で迎えた後半アディショナルタイムに日本がCKを獲得し、MF本田圭佑のキックが相手GKティボー・クルトワにキャッチされると、相手の高速カウンターが発動した。

 GKが前方にボールを投げると、MFケビン・デ・ブライネが自陣エリア前からドリブルで一気に持ち上がり、右サイドへパス。勢いよく駆け上がったDFトーマス・ムニエがそのままラストパスをゴール前に送ると、FWロメル・ルカクがスルーし、最後は途中出場のMFナセル・シャドリが流し込んで勝負は決している。

 まさに電光石火のゴールだった。相手5人が一斉に走り出した一方、日本の選手たちは戻りが遅れ、長友ら後方の3人で懸命に対応。ベルギー戦直後、長友は「僕は映像を見てないのであれなんですけど、最終的に数的不利な状況だった? 数的不利でも守れればいいんだけど、そんなに甘い世界ではなくて」と問題のシーンを振り返っている。


■数的劣勢を強いられた対応を分析「走力自体も違った」

「90分の最後に相手があれだけの走力を使って前に出てきた。僕らは戻れなかった。その走力自体も違いましたね」

 延長の可能性が見え始めた後半アディショナルのチャンスにベルギーは全力を注いだ。結果的に日本の選手たちは戻り切れず、劇的な決勝弾を奪われる形となった。長友は「後ろにいる僕らが防ぎきれたら問題ないんだけど……」と繰り返しながらも、戻りの遅さが失点の一因と指摘する。

「あそこ、みんな帰らないと。死に物狂いで帰らないと、やっぱり点を取られてしまう」

 勝負どころで如実に現われた走力の差。それが両軍の残酷なコントラスを描く大きな要因となった。


7/3(火) 23:00配信 Football ZONE web
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