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 他方で“コンビ格差”が不仲の原因とされるのは、光浦靖子と大久保佳代子のオアシズ、03年のM-1王者である後藤輝基と岩尾望のフットボールアワーだ。「オアシズは、かつて光浦が圧倒的に売れていたものの、今は逆転。大久保が、光浦と半同棲中の男を寝取ったことも、20年以上前の話とはいえ、わだかまりがないといえば嘘でしょう。フットはコンビ格差が開く一方。後藤の番組に岩尾がバーターで呼ばれても、散々ハゲをイジられるだけ。これで仲良くしろというのも気の毒です」(放送作家)

人目もはばからず番組中に大喧嘩をしたのは、品川庄司とオリエンタルラジオ。「少し前の話ですが、ともに急速に人気を得てブレイクし、その後、仕事が減ってきた時期のラジオ番組でのこと。きっかけは些細な話ですが、不安もあって、互いにピリピリとしていたんでしょう。品川祐が庄司智春をボコボコ殴る音、オリラジの2人が言い合って揉み合う音が、生放送で全国に放送されたのは今や“伝説”です」(フリーライター)

 片方の不祥事がきっかけで、関係が修復不能になったケースもある。アンタッチャブルの山崎弘也と柴田英嗣がそうで、「女性問題が警察沙汰となったことで、所属事務所は10年1月から約1年間、柴田の活動を休止。1年後に活動を再開しましたが、以来、コンビで仕事は一度もナシ。柴田は07年にも体調不良を理由に、3か月ほど仕事を休みましたが、これも実は女性問題が原因。懲りずに同じ過ちを繰り返し、周囲に迷惑をかける柴田に“やってられん”と、山崎が三行半を突きつけた形です」(事務所スタッフ)

 審査員満場一致でM-1王者に輝いた、圧倒的手腕と才能の2人の漫才。「また見たい」と熱望するファンは多いが、その日が来る気配はまだまだなさそうだ。

 “不祥事不和”となったコンビは他にもいるようで、「昨年6月、10月と立て続けに自動車で事故を起こして謹慎処分を受けたのは、インパルスの堤下敦。相方の板倉俊之が孤軍奮闘していますが、“第2のアンタッチャブル”になりそう。また、16年末、運転する車が接触事故を起こし、ひき逃げ容疑で書類送検されたNON STYLEの井上裕介のチャラついた性格を、相方の石田明は本気で嫌っていますね」(前同)

 とはいえ、芸人は「仲が悪いほど面白くなる」という説もある。「ギスギスしたプライベートの関係が、舞台上での緊張感になる。そして、そのときの互いのリアルな感情がネタにぶつけられ、面白くなるというのは、確かにあるでしょう」(お笑い評論家のラリー遠田氏)

 かつての“やすきよ”は、その典型。むろん、中には「整いました!」の“即興なぞかけ”でブレイクしたねづっち、木曽さんちゅうのWコロンのように、不仲で本当に解散してしまうコンビもいるが、「品川庄司もそうですし、南海キャンディーズの山里亮太さんと、しずちゃんもそうですが、不仲の時期を経て、好き嫌いを乗り越え、パートナーとして関係が成熟してくるケースも多いですよね。オリラジも、藤森さんがチャラ男でブレイクして、中田さんが、藤森さんの面白さを認めて、今の関係があります。不仲である時期は、相方の良さに気づくためのチャンスとも言えるのでは?」(前同)

 ならば、不仲、犬猿の仲と言われているうちは、まだ芸人として伸びしろがあるということ。次の「お笑いBIG3」「ポスト紳助」は、この中から出るか!?

(終わり)