決勝トーナメント初戦の相手はベルギー

2018FIFAワールドカップのグループステージ最終戦。
日本はポーランドに惜しくも敗れたが、決勝トーナメント進出を決めた。

【画像】 ビールだけじゃない!グルメ大国の国民食「フライドポテト」

日本はセネガルと得失点差などで並んだが、イエローカードの枚数によるフェアプレーポイントでセネガルを上回り、グループHの2位を死守した。

そして、決勝トーナメント1回戦の相手は、イングランドを下してグループGの1位になったベルギー。
FIFAランキング3位で、優勝候補にも挙げられている強豪だ。

そのベルギーと西野ジャパンはどう戦うのか?
戦いに勝つためには、相手を知ることから始めなければならない。ということで、ベルギーとはどのような国なのか調べてみた。

まずは基本情報。
正式名称「ベルギー王国」は、西ヨーロッパに位置する立憲君主制国家。
隣国にはオランダ、フランス、ドイツ、ルクセンブルクがあり、日本の九州よりも小さい30,528平方キロメートルの国土に、約1132万人が住んでいる。

首都は、小便小僧の像やEU(欧州連合)本部がある都市として有名なブリュッセル。
ベルギー出身の著名人には、画家のマグリットやルーベンス、格闘家・俳優として活躍するジャン=クロード・ヴァン・ダムなどがいる。

そんなベルギーの人たちは、どんな暮らしをしているのか? ワールドカップの盛り上がりは?
ベルギー・フランダース政府観光局の担当者に聞いた。
フライドポテトは「ベルギー人の誇り」

ベルギーと聞いて、最初に「ビール」を思い浮かべる人も多いのではないだろうか。
“ビール大国”とも言われるベルギーには、アベイビール、グーズやランビック、フルーツビール、赤や茶色の伝統エール、トラピストビールなど、2000種以上のビールがあるといい、その品質は世界的に知られている。

ーーベルギービールの特徴は?

特徴は、大きく3つあります。
(1)様々なフレーバーが存在し、自家製レシピにこだわりがある
ビール醸造の規制がドイツなどと比べると緩く、ハーブなども昔からよく使われていました。

(2)たっぷりの泡でその香りを閉じ込める
ホップの使い方と飲み手の好みによって違いが生まれます。例えば、イギリスのビールは泡が少なめです。

(3)ビールグラスの種類が豊富
それぞれのビールを一番おいしく飲めるよう、様々な形・大きさのグラスが用意されています。

ユニークなものだと、ブリュッセル郊外のパヨッテンランドという地域の「ランビック」があります。
天然酵母を使って作られる、酸味の強い通好みの有名なビールです。瓶内発酵して数年寝かせ、ワインのように味わったりします。

ーーチョコレートやワッフルも有名だが、ビールとの相性は?

ビールと食事のフードペアリングも盛んで、レストランでは料理に合うビールを出してくれます。
カカオ風味のビールや果物を使った甘めのビールが、チョコレートなどのデザートといっしょに出されることもあります。

ーー国民食にはどんなものがある?

黄金色をしたフライドポテトは、ベルギー人の誇りです。
おいしいフライドポテトを作る努力を惜まず、ビーンチュという専用のジャガイモと、おいしく食べられるカット技術があります。
また、食べる直前に2度揚げすることで、ほくほくでアツアツのフライドポテトができあがります。
一番人気の食べ方は、揚げたてをコーン型の紙包みに入れて、上からマヨネーズをかけたもの。

料理のつけ合わせとしてよく食べられていますが、街中で気軽につまむ軽食としても定着しており、ベルギーにはフライドポテトの店が4,643軒あります(2016年データ)。
どんな小さな村にもフライドポテト屋があり、国民の半数以上の人が、週に一度はフライドポテトを食べています。

他にも、牛肉のビール煮込み、ムール貝のワイン蒸し、ユネスコ無形文化遺産の小エビを使ったコロッケなども有名です。