サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会で、日本が1次リーグを勝ち抜くために封じる必要なのは、相手の攻撃だけではないかもしれない。28日にポーランド戦を行うボルゴグラード・アリーナでは、ピッチ内に「蚊」が大量発生するとして、この地で試合を行う各国代表チームの悩みの種になっている。

 19日に同アリーナで行われたチュニジア−イングランドでは、プレーが途切れるたびに、ピッチ上の選手たちは体にまとわりつく大量の虫を振り払うそぶりを見せた。試合はイングランドが2−1で勝利したのだが、英大衆紙エクスプレスは「蚊の大群が、イングランドのファンや選手を餌食にした」と報じた。

 実はロシア南部の都市ボルコグラードは広大な湿地が近くにあり、特に川のそばを流れる同アリーナでは蚊やブヨの大量発生が初夏のこの時期の深刻な問題になっていた。

 W杯を開催するにあたり、当局も試合前に近隣やスタジアムに殺虫剤をまくなどの対策を施したというが、試合を見る限り効果的な対策にはなっていないようだ。

 西野朗(あきら)監督率いる日本は日本時間の28日午後11時から、同アリーナで1次リーグ最終戦のポーランドと対戦するため、この“難敵”は人ごとではない。

 相手は欧州予選で10試合に出場し16得点を挙げたFWレバンドフスキを擁するポーランド。相手のエース対策を万全にしたとしても、まとわりつく虫対策をおろそかにすれば、決勝トーナメント進出は遠のくかもしれない?(W杯取材班)

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