W杯の思い出は…

4年に一度の祭典がついに開幕した。

『Goal』では、ロシア・ワールドカップ開幕に際して現役の選手や指揮官に独占インタビューを実施。今回は大会屈指の選手層を誇るベルギー代表の一人、トーマス・ムニエだ。

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クラブでもパリ・サンジェルマン(パリ・サンジェルマン)の一員としてスターに囲まれるムニエ。ベルギー代表としてワールドカップに臨むのは初めての経験となる。ワールドカップ初戦を直前に控え、どのような心持ち、思い、そして期待を抱えているのか『Goal』だけに語ってもらった。

――ワールドカップにおける最高の思い出は?

選手としては初めてだからね。でも、ブラジル代表のロナウドのファンだったし、彼が2002年に決勝のドイツ戦でゴールを決めた時が、一番素晴らしい瞬間だったな。彼は僕の憧れの存在だったから、本当に超ハッピーだったよ。

――ワールドカップ初出場ですが、体力的、精神的にどのように対処するのでしょう?

今シーズンあまり試合に出場しなかったことが、かえって新鮮さを与えてくれると思うんだ。だから体力的にはほとんど問題がないはずだよ。精神的には、この数年頑張ってきたご褒美だと思っている。一流選手に囲まれて一流の代表チームでプレーすることへのご褒美。この素晴らしいチームの一員としてプレーできるなんて、最高だよ。

――では、今シーズンPSGであまり出場しなかったことで、リズムが狂ったりはしない、と?

PSGでの試合は3日おきくらいにあるから、僕にとっては過酷なんだ。でも見てくれていたらわかると思うけど、最後の3試合はすごくリフレッシュしていた。おそらくこの3試合が、今シーズンで一番体力的に調子が良かったと思うよ。もちろんシステムは違うけど、3バックで戦うし、プレスはかなりきつくなるだろうけど、体力的に問題はないよ。

多民族国家ベルギーはなぜ団結できる?

――(ロメル)ルカクによると、あなたは〈最大の啓示〉であり、絶対に〈代表チームを失望させない〉と。確かに、ベルギー代表としてプレーする時は大活躍ですよね。

レッドデビルでは大活躍できるんだ。ルカクも知ってるはずだけど、彼に誰がアシストしてるのか? 僕だよ(笑)。だから、もっと褒めて、僕の自信をもっと高めようとしてるんだろうな。そういう彼の言葉はありがたいね。あいつは常に誠実な奴なんだ。実際、練習からすごく前向きにいられるようにしてくれた。で、多くのゴールを決められたし、アシストもたくさんできた。僕はディフェンダーとしてもプレーできるけど、頭の中では攻撃のことを考えている。(ロベルト)マルティネス監督は結構自由にやらせてくれるんだ。ロメルやミヒー(バチュアイ)とか、僕らには素晴らしいストライカーが揃っているしね。そして、このチームが〈啓示的〉になる成長を助けてくれたのさ。

――控え室では異なる言語が飛び交い、宗教的にも様々なバックグラウンドが交じり合っていると思うのですが、どうやって団結できているんですか?

現在の状況は以前とは違っているからね。今の選手たちは若い頃から外国のトレーニングセンターに行って、以前よりも様々な機会を得られるようになったんだ。20〜30年前は、ベルギー選手は皆ベルギー国内でプレーしていて、代表でもフランス語を話すグループとフラマン語グループに分かれていたんだ。例えはディナーの時とかも分かれて座っていたりね。でも今は、皆が外国でプレーしている。メインで使われる言葉は英語で、自国の言葉は使われないんだ。フラマン語を話すベルギー人は子供の時、フランス語を習う。ワロン地方だけ例外だけど、スタンダールとシャルルロワ(ワロン地方でクラブ)以外のクラブでプレーしたかったら国境を越えないといけないから、僕自身も含め、多くの選手がフラマン語を勉強するんだよ。あと、バイリンガルの選手も多いね。ブリュッセル出身の、僕とかロメル、ヴァンサン(コンパニ)、ドリース(メルテンス)…。 実際のところ、皆お互いにコミュニケートする方法を身に付けている。以前みたいにユニフォームだけでつながっているんじゃなくて、今はそれ以上なのさ。