東京メトロ千代田線の代々木公園駅周辺では、平日の昼下がりなどにちょっと不思議な光景が広がっている。

4番出口からNHK放送センターへと続く道すがら、思い詰めた表情の少女たちが間隔をあけてポツリ、ポツリとたたずみ、
NHKへと向かう人の流れを凝視しているのだ。

少女たちが待ち構えているのが、ジャニーズJrのお目当て。
番組収録の時間をどこからともなく調べ、握りしめたプレゼントや手紙を手渡しするのである。

駅構内では接触しなかったり、ほとんど声をかけないのは、それが彼女たちの不文律なのだろうか。
Jrというと、劇団でいえば養成所にいる役者のタマゴたちだ。

が、ジャニーズの場合、TVやコンサートで先輩グループのバックダンサーを務めたり、
ドラマや舞台に出たりしている者もいて、それを目ざとく見つけたファンが応援し追いかける。

Jrは現在、東西合わせて約300人が在籍。タレントとしては駆け出しだが、ファンの扱いは慣れたもので、
ラブコールや熱視線を集めるなか、淡々と少女たちに対応していく。

道行くサラリーマンが驚いてその様子を見つめるのもよくある光景だ。

「Jrはジャニーズで一番遊んでいる」と、往年の担当記者はこう言う。
「歌やダンスのレッスン、演技の勉強など課題は山積みとはいえ、CDデビューして、大々的に売り出し中の先輩たちに比べれば時間はある。
バックダンサーでもちゃんとギャラをもらえるし、自由な時間に渋谷に出て好きなように羽を伸ばしたっていい。

ルックスが良く、おまけにジャニーズ所属ですから、とにかく女の子にモテる。
同じ芸能界の少女、恋愛禁止のはずのAKB系列グループの誰それと付き合っているとかが噂になり、大人顔負けのスキャンダルかという子もいます」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/231005/1