赤紙一枚で徴兵されて、負け戦に駆り出されて、
命を共にした大事な仲間が何人も次々と死んで、
それでも生きる事を諦めず、必死に何十年も終戦を知らずにたった一人で島で生き抜いた人。
しかも、日本に帰って来た後は、戦争の悲惨さを知らない日本の若者へ自らの体験を語り、ずっと「反戦」を唱え続けた人だ。

存命中に「よっこいしょ〜」とか言うギャグが茶の間で流行ったが、それだけ日本が平和になったということの証左であり、本人は決してそれを不愉快に思わなかったことだろう。
しかし、今になって、事もあろうに40歳過ぎた有名漫画家が何の脈絡もなく、横井氏を唐揚げにたとえて単行本で茶化す (しかも全然笑えないネタ) なんて一体どういう意図があるのか理解に苦しむ。