W杯、市民7割が「有給取って観戦」

サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会の開幕を今月14日に控え、香港市民の約7割が「有給休暇を取って試合を観戦する」と回答したことが、
香港大手デベロッパー、信和集団(サイノグループ)が実施した調査で明らかになった。8日付香港経済日報などが伝えた。

信和集団傘下の3商業施設で、香港市民962人を対象に調査した。このうち「有給休暇を取って観戦する可能性が高い」との回答は7割。
「有給休暇を少なくとも1日取る」との答えたのは29.7%を占めた。試合終了時間が深夜となるケースも多く、睡眠不足を理由に翌日の会社を休む従業員も出てきそうだ。

全試合の過半数を観戦する計画と答えた市民は27.5%で、週に1回以上は5割以上。W杯の観戦場所は「家以外」が6割を超え、バーや商業施設、飲食店が挙がった。

信和集団が持つ九龍の「奥海城(オリンピアン・シティー)」、新界・セン湾南(セン=くさかんむりに全)の「シティーウオーク(セン新天地)」、
屯門の「屯門市広場(TMTプラザ)」の3商業施設ではW杯期間中、大型スクリーンを使い64試合全てを生中継する予定。
W杯期間中の来店客数は前年同期に比べ12%、売上高は1割それぞれ増えるとみている。

■フレックスタイム制導入も

スイスの総合人材サービス大手アデコグループは、W杯期間中の来月3〜16日にフレックスタイム制を導入する。

社員は午前9時から午後6時、午前10時から午後7時、午前11時から午後8時の勤務時間のいずれかを自由に選べる。
期間中3日間は1日の勤務時間を6時間とすることも認めた。

アデコ香港・マカオ担当の張優娜社長は「W杯の時期はこれまで社員が遅刻をしたり、突然病欠で休んだりといった問題があった。
フレックスタイム制を導入して計画的に仕事を進めることで、業務に支障を出さずにW杯を楽しむことができる」と述べた。

一部の企業は福利厚生の一環として、社内でW杯の観戦イベントを開いたり、生中継をオフィスで放映したりするという。

2018/06/11(月)
https://www.nna.jp/news/show/1773630