6/12(火) 11:00配信
香川&長友ついに“反旗”本田のプレーにダメ出し

【オーストリア・ゼーフェルト発】“オレ様”に不満続出だ。14日(同15日)開幕のロシアW杯に臨むサッカー日本代表は10日(日本時間11日)、非公開で国際親善試合パラグアイ戦(12日、インスブルック)へ向けて調整した。本番前最後のテスト試合を前に、8日のスイス戦で低調だったMF本田圭佑(31=パチューカ)にMF香川真司(29=ドルトムント)やDF長友佑都(31=ガラタサライ)から異論が相次ぐなど、土壇場で窮地に追い込まれている。


 ついに逆風が吹き始めた。本田は8日のスイス戦にトップ下でスタメン起用され完全復権が期待されたものの、動きは重く決定力を欠いた上にミスを連発。こうした状況を受けてイレブンからはチームリーダーだった本田に対する不満が噴出した。

 その筆頭が、本田とトップ下のポジションを争う香川だ。この日、改めてスイス戦を振り返り「もうちょっとチームとして…。サコ(FW大迫勇也=28、ブレーメン)が孤立していたんでね。もう少しトップ下が高い位置を取っていかないといけない。相手にプレッシャーを与えないと。守備はそんなにやられていなかったけど、相手がパスでミスをしていたので。前の選手はハードワークしていかないといけない」と指摘した。

 0―2で完敗した原因は、トップ下を務めた本田にあると言わんばかりのコメント。本田自身も試合後に「危機感を感じている。死に物狂いで研ぎ澄ませていきたい」と猛省していたが、攻撃の要となるポジションを務めた本田の運動量が足りなかったため、前線からプレスがかからずにチーム全体に悪影響を及ぼしたという見解だ。

 さらに10番は「守備で課題が出たんで相手が嫌がるようなプレスをかけていかないといけない。特にオレと岡ちゃん(FW岡崎慎司=32、レスター)でかけていきたいと思う。そこはどんどん汗をかいてやりたい」とトップ下としてチームを機能させるためにプレーすると宣言。先発が濃厚なパラグアイ戦で、W杯本番のスタメンを猛アピールするつもりだ。

 これまで“チームの王様”として君臨する本田に対し、選手たちから表立って不満をぶちまけるようなことは、ほぼなかった。それだけに香川の発言は極めて異例と言える。「誰もがスタメンを狙うのは当たり前。失うものは何もない。何を言われようが、もう言われきったと思う。チームとしても個人としても。もう恐れはない」と逆襲を誓った。

 一方、本田と長年の盟友関係にある長友も、そのパフォーマンスに苦言を呈した。「圭佑なんかまだまだ走らないといけないし、もっとミスを減らし、得点に絡まないとチームは勝てない。そういう話を圭佑とした。僕自身もそうですが、彼自身がパフォーマンスを上げてもらわないと。厳しいことは言っている。そんな甘い世界ではない。サッカーは」

 他にも西野ジャパンの戦い方について、本田と他選手の間で方向性が違うなど、W杯本番を前にしてチーム内に大きな溝が広がっている。西野ジャパンの誕生で復権しつつあったが、逆風が吹き荒れる中で“俺様”は這い上がれるのか。

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