今年に入ってからは1分け3敗。W杯イヤーで1勝もできずに本大会に突入した例は過去にない。それでもスイス戦翌日の9日をオフとし、ロシアへの移動日となるパラグアイ戦翌日も休養に充てることを検討中。焦りはない。

 “ゆとり調整”には理由がある。4月の就任後は10年南アフリカ大会、14年ブラジル大会を経験する早川コンディショニングコーチと事前調整について打ち合わせを重ねた。練習量を増やしてピーキングに失敗した4年前の反省を生かし、トレーニング強度を決定。ハリルホジッチ前監督は早川コーチの説得に耳を貸さずに2部練習を頻繁に組み込む方針だったが、西野監督はW杯経験豊富なスタッフの提案を尊重した。

 指揮官は報道陣から「過去のW杯に比べて日本は盛り上がっていない」と指摘されても「今初めて残念な報告を聞かされました。盛り上がっていないのですか?」と相変わらずのマイペース。「最後まで可能性を求めてMAXでテストしたい」と前を向いた。悩み抜いて選んだ23選手、スタッフ陣を信頼しているからこそ、当初の計画を変えるつもりはない。逆風が吹きつけても、しんは曲げない。
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