ちょうど1年ほど前のインタビュー
中学生にして、ここの誰よりも聡明にAIと人間の差異を理解している
AIは、将棋において人間の指した手の評価値を出すが
聡太は、逆にAIの思考を人間サイドから最も客観的に評価することが出来ている
そして、我々のほとんどはAIを通してでしか、幻想の彼方にいる彼の真の立像を捉えられないのでは?
この時の彼は14歳だが、ほとんどの人間は本当の意味では彼よりも幼いことを、まず自覚するべき
https://book.mynavi.jp/shogi/detail/id=73011

――中学校でAI(人工知能)の研究をされたと聞きました。

「大学の教育学部付属中学なので、大学の先生に話を伺う機会がありまして。
将棋でも囲碁でも、強いコンピュータが現れて人間が負けたとなるとAIへの脅威論が出てきたりしますけど、
空間の限られたボードゲームはAIが得意とする分野ですので。
今は自動運転の開発が進められていますけど、
AIが人間と同じ知能を持つかといったら別の話で、汎用人工知能は自動運転の延長にはない、という話を伺いました」

――コンピュ―タは、藤井さんの将棋観にも変化を与えたのでしょうか。

「自分も1年ほど前から研究に使っていますけど、
いまのソフトは強化学習によって人間とは違う価値観があり、
感覚が進歩してきたというか高まってきたように感じます。
序中盤は人間からすると茫洋としていてなかなか捉えづらいですけど、
コンピュータは評価値という具体的な数値が出るので、
活用して参考にすることでより正確な形勢判断を行えるようになると思います。
居玉はよくないとか、人間はパターンで考える感覚がありますが、
コンピュータは居玉でもいい形というのを捻り出してきたり、局面を点で捉えますので」