「日本で最上のテクニックを持った選手でも、
カメルーンと対峙(たいじ)すると足りていないことが分かる。
世界の強豪と戦う時は現状では誰を選んでも足りていないのだから、
それなら走れる選手の方が役に立つ。
多少のテクニックがあっても走れない選手を抱えて戦うことは、
10人対11人で試合をするようなものだ」

「恐らく日本ではテクニックのある選手は、ほかの選手よりうまい分だけ、
走らなくてもいい自由を与えられてきたのだろう。
プロになってもそれで大過ないのは、
そんな日本人同士で戦うJリーグでは問題がないからだ。
その結果、日本代表に優秀な選手を集めると
中盤は走れない選手の集まりになってしまう」

「ところが日本代表は日本で唯一、日本人と試合ができないチームだ。
自分たちよりうまい上に走れる外国のチームと遭遇すると、途端にボロが出る。
W杯など国際大会の度にこの失敗を繰り返しているのに、
メディアもサポーターも“テクニシャンを選べ”という合唱をやめない。
世界レベルでは走ることなしにモダンサッカーはできないのに」

10年前オシムが言ってたことだが、全く進歩がない