(セ・パ交流戦、阪神2−5ソフトバンク、3回戦、ソフトバンク3勝、31日、甲子園)捕ってくれ!! 阪神・糸井嘉男外野手(36)が
ソフトバンク戦の八回にフェンス際の飛球を捕れず、勝負を決める4失点を誘発。金本知憲監督(50)は「あれは捕ってほしいわな」とバッサリ。
守れず打てずで交流戦は5年ぶりの3連敗スタート。借金生活に転落した。

 漆黒の夜空に、中村晃が放った白球が舞い上がった。1点ビハインドの八回一死一塁。入るか、いや、フェンスまでは届かないぞ。
でも…糸井の追い方が“千鳥足”−。

 「僕のせいで、負けました」

 背番号「7」は大きな体を小さくして、クラブハウスへと歩を進めた。

 試合前に降った雨の影響か、右から左への風は緩やかになっていた。それが迷いとなったのか。糸井は一度、右方向に動いて打球を追い、今度は
左方向に切り替え、背走。グラブを差し出すも届かず、フェンスにぶつかって、最後はあおむけになった。不格好な守りで2点目を奪われ、
打者走者は三塁まで到達。その後、岩崎、岡本の制球難が重なり、八回のスコアボードに致命的な4失点が刻まれた。

 「嘉男のは捕らないと…捕ってほしいわな、アレは。(八回の4失点は)痛かったな」

 ベンチで腕組みしていた金本監督の顔は凍っていた。先発・秋山に対し、次回登板が中5日であることを考慮し、7回1失点で降板させた後。
すべての計画を暗転させたミスに手厳しかった。

 交流戦は5年ぶりとなる開幕3連敗スタート。糸井は2点取った後の八回二死満塁で三ゴロに倒れるなど、4打数無安打だった。このカードで
13打数2安打(打率・154)と守備だけでなく打撃でも精彩を欠いた。戦前、毎年グアムで合同自主トレを行う柳田からは「化け物」と警戒され、
話題を呼んだ4番対決は12打数4安打1打点の弟分に軍配。3連敗の責任は誰よりも感じている。

 1日からは所沢に移動して、パ・リーグの首位を快走する西武との3連戦。しかも、いきなり日本球界NO・1左腕・菊池が投げてくる。

 指揮官は「痛いスタートだわね、これは」と眉を寄せながらも「やるしかないんですからね。また敵地にいって、やってきますよ」と誓った。

 3番を打つ福留は初戦は積極的休養でベンチスタートが濃厚だ。もう、頼れるのは糸井しかいない。この悔しさを早く晴らしてくれ。

サンスポ
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