藤澤五月の姉が語る、妹の意外な “ジャイアン気質”

そんな藤澤だが、その柔らかい笑顔とは対照的に「負けず嫌いな性格」だと、彼女の姉、汐里さんは言う。

「子どものころから負けん気がすごくて、家族でトランプをしていても“私が1番じゃないとイヤ!”と言って、
泣き出すくらいでした。カーリングの選手だった父の影響で、兄も私も選手でしたが、私たちに負けたく
なくてのめり込んでいったんだと思います」

「妹は内気な性格で、友達とうまくやっていくことも苦手でした。だから、環境の違う人と一緒に
やるっていうのは本人も厳しかったんだと思います」(汐里さん)

転機となったのは、'15年5月に帰郷し、LS北見に加入したことだった。

「今は周りの方々にうまく支えられている感じです。特に、一歩引いて支えてくれている本橋麻里
さんには感謝ですよね」(汐里さん)

ゲーム全体の戦略を決め、チームの司令塔役でもあるスキップを務めるが、汐里さんは言う。

「もともとは団体競技には向かない性格かもしれません。中学校まで部屋が一緒でしたが、
“私のものは私のもの。お姉ちゃんのものも私のもの”という意識でしたからね。私が妹の
かばんを黙って借りたときには、“一生、口をきかない!”って泣きじゃくっていたのに、
私のものは平気で勝手に使っていましたから(笑)。

妹はひとりで突っ走るタイプだったので、今のチームに入って、ひとりだけじゃ勝てないってことに気づいたんだと思います」