――このスレで出てくる「栗城さんがデマを流した」話ってどんな話だったの?


2010年の秋のエベレストに挑戦していたのは、栗城さんだけじゃなくアメリカの冒険家の登山隊もいたんだ。
ベースキャンプでは一緒で、シェルパたちが合同でルート工作やはしごの手配をしたはずだよ。
いうなればライバルだけど同じ目的の同志みたいなものだね。
残念ながら栗城さんは登れなかったけど栗城隊が帰った後、アメリカの登山隊は無事に登頂成功したんだ。
そのニュースが栗城さんの耳に入ったとき「酸素を使えば登れる」「酸素は体感標高を半分にしてくれる」
とネットでつぶやいた。悔しかったんだろうね、負け惜しみだよね。
それからすこし経って「アメリカ隊は本当は登っていないらしい、ネパール政府も認めていないし証明書も無い」
とツイートしたのが大問題になった。
そのとき登山ファンはそんなはずは無い、栗城さんのつぶやきはおかしいと思ったよ。
アメリカ隊はGPSで自己位置をアタック中ずっとネットに送信していて、誰もがその記録を見ることが出来た。
毎日youtubeに動画も上げていた、だから絶対登ったはずだと。そう直接栗城さんにRTした人もいたと思う。
ところが栗城さんは、「ネパール政府にもエリザベスホーリーにも確認した」とさらに続けた。
その書き込みの内容は、すぐにそのアメリカの冒険家の耳にも届き、
エリザベス・ホーリーさんの会社にも問い合わせがされたんだ。
結果はどこも『アメリカ隊は登った』という結論だった。
その後、栗城さんはどうしたかっていうと、それらツイートをこっそり消して一切黙してしまった。
栗城さんのツイッターしか見ないファンは、まだアメリカ隊は登っていないと思っているんだろうな。
成功したライバルを貶めるデマってちょっと卑怯だよね。
ネットでは、人にそういう疑いを持つということはもしかしたら自分にも経験があるのではないか?
逆に栗城さんの今までの登攀歴が本当は登っていなかったのではないかと疑問視されるようになった。
アメリカ隊がやったGPS使用は登頂の証拠にも記録にもなるし、地図を追うだけでも冒険の共有が出来ると、
今ではメジャーになってたくさんの登山家がGPSデータを公開している。
竹内洋岳さんも2012年のダウラギリでリアルタイムのデータの公開をやった。
「冒険の共有」を掲げる栗城さんよりももっと進んだ情報公開が登山界では一般的になってきているんだ。
でも、不思議なことに栗城さんは、なぜか頑なにGPSを使わない。是非今後栗城さんにもやってほしいね。
このデマ事件のほかにも他人を巻き込んだ嘘がいくつか発覚してるんだ。