登山なんて、倫理的に後ろ指を刺されることの無い戦争みたいなもんだろ。
困難とチャレンジがあり、成功すればヒーローになれる。
脳内物質による高揚感を求めて、登山家は山に登る。

栗城は、実力が伴わないまま注目を集めたため、高揚感ばかりが先走り、その結果の9指切断。
それで糸が切れたんだろうな。
なぜ、こんな無謀なことをしたのかとふと気づいてしまった。

高揚感は失われ恐怖に支配されながら、事業は続けなければならない二重苦の状態に陥った。
どこかで止めたかった、というか、死を望んでいたのかもよ。
低体温症で死亡?山に対する情熱も冷えきっていたはず。