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問題のプレーがあった試合で「タックルした日大の選手が下がった時、(日大の内田正人)監督から労うような動作の映像があったがどう思うか」との問いには、慎重に言葉を選びながら

「最初の段階から非常に不可解と思っています。なぜそこで注意されないのか。選手が寄ってきて、まさしく労うような行為がされていることに、全く理解できないというのが一番抑えた表現だと思います」と不可解さを示した。

負傷した選手とその家族とも話をしたとして、その心情を代弁。ここでも、

「ご家族は当然ものすごく怒り、今も激しく憤っておられます。そもそものプレーもそうだし、監督の指示があったのではないかという疑念もそうです。何より、自分達に対して謝罪を申し込まれていないことへの憤りです。これも最も抑制的な表現で『憤り』としています。正直、収まってくる感じではないと思います」

と煮えたぎる思いを努めて冷静に述べている。

■「アメフトには知性が必要ってのは本当」

関学アメフト部の公式サイトによると、小野氏自身も関学アメフト部出身。今回ラフプレーを受けた選手と同じQBだった。1984年に理学部を卒業すると、朝日新聞社で記者をつとめた。93年から関学に勤務し、コーチに就任。U-19日本代表のチームスタッフ経験もある。2013年に現在のディレクターに就任した。

J-CASTニュースの取材に応じた関学アメフト部広報担当者によると、ディレクターは競技指導以外の部のマネジメント全般を担っている。大学アメフト部でこの役職を設置しているところは「少ないと思う」という。

小野氏の理路整然とした話しぶりと、淀みなく毅然とした態度で臨む姿勢は、ネット上でも注目された。ツイッターでは、

「関学の小野ディレクターの質問の咀嚼能力と理路整然とした返答の速さは素晴らしい。有能」
「小野ディレクター、有能過ぎでは?? 説明が簡潔、わかりやすい」
「アメフトには知性が必要ってのは本当なんやなと感じさせられる会見」
「紳士であり、かつ毅然と言葉を発しておられることに心から敬意を表したく思います」

と称賛の声が続々。

また、日大側はいまだ記者会見を開くなどしておらず、対応が後手に回っていることから、「小野さんのメディア対応がとても素晴らしく、際立っていました。それが故に、尚更日大の対応の酷さも際立っています」と比較する声も出ていた。

おわり