2月の独ブンデスリーガの試合中に左足首を痛め、ロシアW杯出場が不安視されている独ドルトムントMF香川真司(29)。

 長らくリハビリ生活を続け、今月12日のリーグ最終戦の後半30分、3カ月ぶりの公式戦出場を果たした。

 14日に帰国した香川は「皆さんが思っている以上にケガは問題ない」と強調したものの、14日の「予備登録選手35人のリストをFIFAに提出するタイムリミット」を見据え、帳尻合わせ的に途中出場した――といった話も伝わってくる。

「4月半ば過ぎにチーム練習に合流した香川ですが、欧州視察中だった西野新監督がドルトムントを訪れた今月2日、香川は実際にプレーする姿を見せることができなかった。現時点で万全とは言い難く、本大会までにベストコンディションを取り戻せるかどうか、微妙と言うしかありません」(元サッカーダイジェスト編集長の六川亨氏)

 香川は英プレミアの名門マンチェスター・ユナイテッドでもプレー。日本代表では、エースナンバーといわれる「背番号10」を背負い、14年のブラジルW杯にも出場したが、クラブでの活躍と比較して代表でのパフォーマンスはいまひとつ。

「背番号10は、日本サッカー協会の大スポンサーであるアディダス社の契約選手が付けることが定番化。11年のアジア杯以降はケガなどで未招集のとき以外、香川が背負ってプレーしている。体調が良化すれば、香川が背番号10を付けてロシア入りするでしょう。しかし、本大会でエースらしい働きを見せられるか? と問われると難しいと言わざるを得ない。というのも日本代表に連綿と続いている<背番号10の呪い>があるからです」と前出の六川氏がこう続ける。

「02年日韓W杯は、アディダスと契約する中村俊輔(当時横浜M)が背番号10を付けてプレーすると誰もが思っていましたが、当時のトルシエ監督がメンバー外として物議を醸しました。06年ドイツW杯に捲土重来を期した中村は、体調を崩して本来のパフォーマンスを発揮できず、10年南アW杯では大会直前に主力の座をFW本田圭佑に奪われた。14年には香川が背番号10を背負って勇躍ブラジルに乗り込んだが、本来の持ち味を発揮できず、チームも1分け2敗の惨敗に終わってしまった。今の香川は、06年と10年W杯前に体調を崩し、思うようなプレーができずに苦悩していた中村の姿がダブります」

 香川もロシアで呪い殺されてしまうのか――。

日刊ゲンダイ 5/17(木) 9:26配信
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