4/16(月) 16:00配信
NEWS ポストセブン

”ショウ・タイム”は終わらない(時事通信フォト)

 海を渡ってやってきた“二刀流の23歳”に対して、現地では早くも〈殿堂入り〉の声まで上がり始めた。

 全米で9000万人近い加入者を誇るスポーツ専門局ESPNは、公式サイトに〈将来殿堂入りする現役選手40人を予想する〉と題した記者のコラムを掲載。同コラムでは40人の名前を挙げ、それぞれの特徴や殿堂入りへの近さで選手を“分類”している。

 たとえば、〈すでに十分資格あり〉の選手としてはサイ・ヤング賞3度受賞のクレイトン・カーショウ(ドジャース)やイチロー(マリナーズ)の名前が挙げられており、〈(殿堂入り選考の対象となる)プレー年数10シーズン以上になったらすぐにも〉の項目には、26歳にしてMVPを2回獲得している大谷の同僚、マイク・トラウト(エンゼルス)の名前がある。

 そのリストの末尾。〈WHY NOT?(なんでダメなの?)〉の項目にただ一人、名前を挙げられたのがエンゼルス・大谷である。

 ESPNが、かつてエンゼルスの経営に参画したウォルト・ディズニー傘下の放送局であることを差し引いても、開幕から10日あまりでのルーキーに対する評価としては異例中の異例だ。

 今シーズン最初のア・リーグ「週間MVP」にいきなり選出され、並み居るメジャーリーガー、監督からも“打つ手なし”といった声が相次いだ。

 同じア・リーグ西地区のアスレチックスでリードオフマンを務めるマット・ジョイスは「投手・大谷」に7回途中までノーヒットに抑え込まれた4月8日(日本時間9日)の試合後、現地メディアに対して、

「力のこもった95〜98マイル(153〜158キロ)のストレートに、スプリッターとスローカーブがあって、好きなときにストライクが取れる。そして、スライダー。彼はすべての武器を持っている」

 と手放しで称賛。ボブ・メルビン監督も、「ノーヒットノーランだけは絶対に避けたかった」と話し、試合途中で半ば勝ちを諦めていた心中を明かした。

「打者・大谷」についても、昨年のサイ・ヤング賞右腕、コリー・クルバー(インディアンス)から放った本塁打を見て、現在は解説者であるヤンキースの元主砲、アレックス・ロドリゲス氏が「大谷が入るとメジャーが高校レベルに見えてしまう」と絶賛している。

「本拠地・エンゼルスタジアムでは、『投手・大谷』の登板日には試合開始の3時間以上前から駐車場に長蛇の列ができる。『打者・大谷』も大人気で、体に近い内角の際どいコースを突いたり、四球でバットを振るチャンスを与えないだけで、大ブーイングが起こっている」(現地記者)

※週刊ポスト2018年4月27日号
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180416-00000015-pseven-spo