長寿ドキュメンタリー番組「情熱大陸」(毎週日曜夜11:00-11:30TBS系)がこの春に放送20周年を迎える。文化、芸能、スポーツなど、各界の第一線で活躍する人々に密着し、彼らの情熱を伝え続け、視聴者の記憶に強く残る“神回”も数多く生み出してきた「情熱大陸」。今回は番組スタッフ達に、自身にとっての“神回”を選んでもらった。


■ 申成晧プロデューサーが選ぶ神回「予備校講師 林修」(2013年5月19日放送)

取材の時期、予備校の授業がなかったので、テレビ出演や取材など、本業とは別のことをしている林先生を撮るしかなかった。それでも、お互いの関係ができていく中で、林先生の人柄のようなものが映し出されるようになって。こういうアプローチもあるんだなと実感した回です。

■ 山本喜彦プロデューサーが選ぶ神回「プロサッカー選手 福田健二」(2008年2月10日放送)

「この人を取材したい」と思って自分で企画を出して、初めてディレクターを担当させてもらった回です。僕は学生のころ、「情熱大陸」に元気づけられていたので、その恩返しができたような気がして、やっぱりうれしかったですね。これからも30周年、40周年と続いてほしいです。

■ 辻陽子ディレクターが選ぶ神回「作曲家 三宅純」(2017年1月29日放送)

「作曲している姿はNG」など、なかなか撮影させてもらえなかったんですが、あるとき、1日の行動を表にしていただいたんです。それを見たら、意外と三宅さんの人となりが浮き彫りになって。撮影できる限りの中で、こんな表現の仕方もあるんだと気付かされました。

■ 石飛篤史ディレクターが選ぶ神回「仕立屋 スズキタカユキ」(2016年9月25日放送)

放送の3年前からずっと取材したいと思い、何度もお会いしていたので、放送が決まったときは本当にうれしかったです。いざ取材してみると、「こんなに働く人に初めて出会った」と驚きました。頭の中に浮かんだデザインを次々と形にしていく姿は圧巻で、刺激を受けた回でした。

4月放送では20周年を記念した4週連続企画のシリーズ“ハタチの情熱”を放送する。現在20歳の才人たちに密着し、色も温度も違う4人の美しく燃え盛る情熱の炎を映し出す。

■ 美しい演技を追求する日本のエース・皆川夏穂(新体操選手)4/8[日]放送

2017年、新体操世界選手権で日本人として42年ぶりにメダルを獲得し、2020年の東京オリンピックでのメダルも期待される皆川夏穂選手。10代の全てを新体操に注いできた彼女の覚悟に迫る。

「引退が近く20歳という年齢になり、東京五輪を一つの集大成としたいと言う彼女は、20年という時間の捉え方が人とは違うんじゃないかと。輝くような笑顔で、大好きな三代目J Soul Brothersを心のよりどころに、日々ロシアで体操に専念している。そんな彼女の“美しさ”をお伝えできたらと考えています」(辻陽子ディレクター)。

普通の20歳では抱かない、アスリートだからこその思いとは?

■ 13本の弦を巧みに操る箏曲界の新星・今野玲央(箏曲家)4/15[日]放送

日本人の母と米国人の父を持ち、16歳のときに日本を代表する音楽コンクールで最優秀賞を受賞し、今は東京藝術大学邦楽科に通う箏曲家の今野玲央に密着。

「普通の大学生でありながらプロの音楽家でもある今野さんの素顔を撮り続けました。若さゆえの悩みや迷いを抱える今の彼だからこそ生み出せる音を聴いてください」(河本志穂プロデューサー)。

「藝大の先生が言うには、20歳にしか出せない音がある、と。まだ奏でたことのない音を探りながら楽曲作りに心を砕く姿が印象的でした」(石飛篤史ディレクター)。

箏の可能性を追求する彼が奏でる“20歳の音色”は必聴だ。

つづく

4/8(日) 11:00配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180408-00142708-the_tv-ent

写真
https://amd.c.yimg.jp/amd/20180408-00142708-the_tv-000-1-view.jpg