伊調選手などへの嫌がらせ問題 レスリング協会が臨時理事会
4月6日 19時06分 NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180406/k10011393661000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_003

日本レスリング協会の幹部が伊調馨選手や、指導していた男性コーチに対して嫌がらせをしているとして告発された問題で、レスリング協会は6日夜、臨時の理事会を開き、調査を行ってきた第三者委員会がまとめた報告書の内容を説明しています。

この問題は、オリンピックで4連覇した伊調選手や、伊調選手を指導していた男性コーチが、栄和人強化本部長など日本レスリング協会の幹部から嫌がらせを受けているとして内閣府に告発状が送られたものです。

これを受けて、レスリング協会から委託を受けた第三者委員会が、栄強化本部長や伊調選手への聞き取り調査を進め、5日までに報告書をまとめました。

レスリング協会は午後6時半から都内で臨時の理事会を開き、報告書の内容を出席者に説明するとともに今後の対応を協議しています。

関係者によりますと、報告書では、伊調選手に対して日本代表の合宿中に「よく俺の前でレスリングができるな」と発言するなど伊調選手への嫌がらせがあったとしています。

このほか、男性コーチに対しても伊調選手を指導しないように指示したり、日本代表の合宿で「俺の言うことを聞かなければ出て行け」などと何度も大声でどなりあげたりするなど、複数の行為が正当な理由のない嫌がらせにあたると判断していて、協会に対して改善を求めているということです。レスリング協会は理事会のあと記者会見を開き、報告書の内容を公表することにしています。

◆日本レスリング協会理事会とは
日本レスリング協会の理事会はおよそ3か月に1回、定例の会合が開かれ、予算の承認や代表選手の決定、強化本部などの人事といったレスリング協会の運営を担う組織です。

福田富昭会長をはじめ、馳浩副会長、谷岡郁子副会長などおよそ30人の理事で構成され、栄和人強化本部長も理事の1人です。また、伊調馨選手のほか吉田沙保里選手など20人余りが、会議での発言権はあるものの議決権がない「特定理事」として理事会に出席することができます。

不祥事が発覚した場合など緊急の対応が必要な場合は、臨時の理事会を開いて対応を協議し、選手や役員の処分も理事会が判断して決議を行います。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180406-00000111-dal-spo