一番好きなシーンは、一度家出した母ヨシ江はんが竹本家に戻ってくる際、
ヨリ戻しにチエとテツの3人で遊園地に家族旅行に行ったシーンだよ。
どうにも二人のわだかまりが解けず、これじゃイカんと思ったチエが、
行きの電車やお寺さんの中で突如歌いだす奇行に走ったお蔭で、二人が会話を取り戻すんだけど、
その帰りの電車の中でのヨシ江の我が子に対する理解に、深い共感を覚えてしまうんだ。

テツ「寝てほっとしたわ。こいつちょっとおかしなったんちゃうか」
ヨシ江「あんた、何でや思います・・チエは人前で歌なんか歌う子やないのに、この子解ってやったんやないやろか・・」
テツ「解ってて? な、なんで・・」
ヨシ江「なんでって・・・ワタシら今こうしてしゃべってますやん・・・
チエがあんな事せんかったら、ワタシら話してますやろか?
親バカかも知らんけど、ワタシこの子はえらい子や思いますねん。
ワタシ、離れて暮らしてるから、それがようわかりますねん・・」

車窓に映る大阪の雑然とした夜の街並みを背景に、チエは疲れてヨシ江に凭れかかり熟睡し、
ゆるんだ水道の蛇口からポタポタ水が落ち、直せるやろかと思う夢を見たんですね(´・ω・`)