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2018年3月26日

ロックDJの大谷ノブ彦さん(45)はエアギター芸を持つ相方との音楽イベントも話題。DJに自信を持ったのは“あの日”大物アーティストから言われた一言だった。

僕は音楽が好きで、2005年にDJを始めました。芸人だからウケたくて「みんながやってないDJやろう!」と決め、DJブースがあるステージにダンサーを並べて、簡単なフリで踊らせ、お客さんもみんな合わせて踊らせて。
相方(大地洋輔)も音楽が好きだし華があるから、僕がエアギターを教えて曲に合わせてやらせたら、これがウケた。ゲストDJに呼ばれるたびに、盛り上がりましたね。

そしたら、数万人集まる幕張メッセの「カウントダウン・ジャパン」からオファーが来て。簡単な振り付けで客に踊らせ、曲の合間にギャグ言って、相方のエアギターもやったらバカウケしたんです。
その直後に相方はエアギターの世界大会で2年連続優勝(06、07年)。「僕らのDJは新しいエンターテインメントだ!」と確信し、自分たちでイベントを企画し始めました。
踊りあり、ギャグあり、エアギターありでメチャクチャ盛り上がるんですよ!そしたら、数万人集まる幕張メッセの「カウントダウン・ジャパン」からオファーが来て。簡単な振り付けで客に踊らせ、曲の合間にギャグ言って、相方のエアギターもやったらバカウケしたんです。
その直後に相方はエアギターの世界大会で2年連続優勝(06、07年)。「僕らのDJは新しいエンターテインメントだ!」と確信し、自分たちでイベントを企画し始めました。踊りあり、ギャグあり、エアギターありでメチャクチャ盛り上がるんですよ!

そんな時期、東日本大震災の復興の一環もあって、いろんな人がお金を出し合って造られた豊洲PITというデカいライブハウスのこけらおとしライブがあった。
ミスチルの桜井さんが所属するウカスカジーやキマグレンはじめ、たくさん出たライブが終わった後に、打ち上げでお客さんも入れてのDJイベントがあって、それに呼ばれたんです。
最初はイベンターさんが呼んでくれたと思っていつものようにDJやっていて、ふと後ろを向くと、DJブースがあるステージの下で桜井さんが踊ってた!

「わー!」と驚いたけど、見たらキマグレンも他のミュージシャンも踊ってて。DJを終えてステージから降りると、桜井さんがいきなり僕を抱きしめてくれた。その時が初対面なのに挨拶も何もなく、こう言われたんです。
「これが音楽の一番正しい楽しみ方だ」

震災後に、僕らのやってるDJが「不謹慎だ」と批判されたこともあったし、芸人やDJから文句を言われて孤立してたけど、桜井さんのその一言で全部報われた気がしてすごくうれしくて、そのあとトイレで泣きました。
そういう僕の思いを桜井さんが知ってらしたかわかりませんが、後で聞いたら桜井さんが僕らを指名してくれたらしい。

日が経ってお話する機会が持てた時、昔はヒット曲をみんな歌えたけど今はだれもが知ってる曲を作ることが難しくなってる、というような話をされた。そんな時代に音楽を届けるって何なんだろうと考えていた時に、僕らのDJをどこかのイベントで見て、いろいろと思うことがあったらしいんです。そんな大それたもんじゃないけど(笑い)、そう言ってもらえてうれしかった。

話してる最中も普通のおにいさんみたいに接してくれて、そこにも感銘を受けました。その後もイベントに呼んでもらえたし、あの日、桜井さんの抱擁があったからDJを続けられている。これからDJの芸で自分らなりに日本中、いや世界中の人に楽しいをふりまきたいです。